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DeNAでは、iPhone/iPad、Android端末向けのデジタルトレーディングカードゲーム『デュエル エクス マキナ(DUELS X MACHINA、以下DXM)』を3月30日(木)にリリースしました。IPタイトル(完全オリジナルのゲーム)としては『逆転オセロニア』以来、約1年半ぶりということで、熱の入ったストーリー性も魅力です。
舞台は神々の住まう異世界「デュナミス」。プレイヤーはデュナミスを救うべく、神々に遣える相手ガーディアンとカードバトルを繰り広げます。2×3マスのバトルフィールド上で、ガーディアンごとに異なるフィールドの地形を操ることによって、カードの特性を最大限に引き出し戦います。
今回は、DXMの魅力とゲームの楽しみ方について、プロデューサーの田中翔太(たなかしょうた)にインタビューしました。
――『デュエル エクス マキナ』というタイトルは、非常に男心をくすぐるタイトルですね
ゲーム好きの多くの方が想像したかもしれませんが、演劇用語の「デウス・エクス・マキナ(機械仕掛けの神)」が由来です。ただ、元々のラテン語だと"機械の中から出づる神"が本来の意味だと言われていて、ゲームでもその意味合いを込めています。
――そんなタイトル付けの真意とは?
DXMの開発を始めるにあたって、スマートフォン(以下スマホ)に最適化したゲームにしたいと思っていました。当時、海外でPCゲームの競合タイトルが盛り上がっていたのですが、やはりスマホなしでは生活できない現代だからこそ、"どうやってスマホのある日常生活で、しっくりくるゲームをつくるか"というのが立ち上げ当初からの目標でした。
――具体的には誰にとっての"しっくり"なのでしょうか
想定ユーザーは、小中学生時代にアナログのトレーディングカードゲーム(以下TCG)で遊んでいた、20代後半の元ゲーマー社会人です。彼らが様々な生活スタイルや移動手段の中で遊ぶなら、スマートフォンをタテに持って遊べるTCGだと考え、コンセプトの中心となりました。
DXMでのプレイヤーは"不思議な石版を操る人間"という設定なのですが、小さく薄い画面の中でゲームを楽しんだり世界中の様子を見ることのできるスマホは、まさにファンタジーのアイテムだと思ったんです。だからこそ皆さんのスマホが、ゲーム中の一種のファンタジーのアイテムになるイメージでシナリオを書きました。
このようなコンセプトの中で、"魔法の石版から生まれる決闘"はつまり"機械仕掛けの決闘"であり、"機械から生まれる決闘"だと考え、『デュエル エクス マキナ』と名づけました。 ちなみにストーリー第2章からこれまでの神とは性質が少し変わり、DXMの"機械仕掛け"という意味合いが強くなるので、ゲームのもうひとつのどんでん返しを感じられるはずです。
――DXMはキャラクターやカードに歴史や神話の要素が絡んでいて、設定も特徴的ですよね
これはマーケティング的な話にも繋がるのですが、最近人気のゲームタイトルの多くにWikipedia等で調べられるキーワードが使われていると感じています。擬人化コンテンツにも見られるように、遊んでいく中でゲームに登場するキーワードを思わず知りたくなって、より深い設定まで理解したくなるものが多いんです。
キャラクターが単なる設定ではなく知識になるコンテンツというのは、まさに現代のようにインターネットを介して誰でも調べられる環境があるからこそ、面白いと感じています。ゼロからつくるのではなく、歴史や背景からプレイヤーが感じてくれる面白さがあるものは、この時代に非常に強いコンテンツで、その考えをDXMにも取り入れています。
――プレイヤーがゲームの外を出ても楽しめるということですね
はい。例えばDXMに「イウヌのビール醸造家」というカードがあるのですが、ほとんどのプレイヤーがまず「イウヌって何だろう」と感じるのではないでしょうか。そこでイウヌという単語を調べ、そこが実は古代エジプトに存在した都市で、かつて商業で栄えた街なのだと知ると、カードの絵柄から属性まで見え方が変わってくるんです。
――田中さんの好きなカードも歴史的要素が絡んでいるのでしょうか?
好きなカードのひとつに「ウルモル」というオリジナルの猿の種族がいるのですが、これは私達がゼロから種族設計をしています。「どういう種族だろう?」「こんな生活をしているのでは?」「知能指数は?」など考えていくと、キャラクターに愛着がわいてきて、結果ウルモルの種族がたくさんできました。こういうオリジナル属性を作り、プレイヤーの皆さんが面白がってくれていることが嬉しいです。
DXMはリアルな情報を盛り込んでいるとお話しましたが、「ウルモル」のようなオリジナルキャラクターもいます。この本当にありそうな設定の中に2割ほどファンタジー要素を混ぜ込むというバランスが重要で、"調べたくなる"気持ちを刺激できるのではと思っています。
――先ほどの"調べたくなる"欲求をはじめ、DXMは初心者も玄人も楽しめるアイデアが詰まっていますよね
想定ユーザーの社会人は、通勤の合間などの隙間時間にゲームを楽しむ場合が多く、時間のかかる対戦バトルばかり遊ぶのは難しいはず。そこで生活スタイルに合わせて、今日は5分だけ遊ぼうと思ったときに「パズルバトル」のような短時間でできる入門コンテンツはいいのいではと考えました。
また、デジタルTCGは今非常に流行しているのですが、少しでもTCGに触れたことがないと入門ゲームとしては難しい。だからこそ"1人で上手になれるかどうか"を大切にしました。プレイヤーが遊び続けたくなるタイミングまで1人で上達してもらい、自信がついたらウェブ上の攻略記事でさらに上達してもらえればと思っています。
どんなプレイヤーも置いていかない設定をつくり、自分のペースで立ち上がって欲しいという思いから、パズルバトルやストーリー機能を設けています。まさにDXMの1人プレイコンテンツは壮大なチュートリアルなんです。
――遊んだことのない方にとって、TCGはハードルが高いゲームなんですね
だからこそDXMを通じて「TCGって案外面白いかも」と感じていただけると嬉しいです。私はTCGというジャンルがとても好きなので、TCG業界の盛り上げにも繋がれば良いなと思い、入門コンテンツを充実させています。「パズルバトル」はもちろん、バトルに負けたときにヒントをくれたり、デッキレシピで手軽にカードデッキを構成できたりするので、是非使ってみてください。
――ありがとうございました
リリースから1ヶ月が経ち、新作カードの追加やイベントも盛り上がってきた『デュエル エクス マキナ』。これからオフラインイベントなども計画中ということで、引き続き注目が集まりそうです。
デュエル エクス マキナ公式サイトはこちら