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DeNAトラベルのイベント"この旅変じゃーにー?"が11月25日(水)に開催されることを知った私、ライター福田悠。この企画は旅ができる支度をして参加するという、ちょっとかわった内容のようなのだが、私も学生時代に数回海外旅行をした経験があり、実は密かにバックパック一つでの旅に憧れていたのだ。
けど、辺境の地で迷子になったり、危険な目に遭ったりするのではないかと色々心配...。行ってみたい気持ちはあっても、実際に第一歩を踏み出すのは結構勇気がいるもので。どうしたものか...。
いや、それなら実際にバックパッカーをしている人たちに色々聞いてみれば良いのでは??そう思い立った筆者は、早速成田空港に向かった !
成田空港にやってまいりました~!すごい人!これだけいればバックパッカーなんてすぐに見つかるでしょ !早速それらしき人に聞いてみよう...と思っていたら、出発ロビー付近で早くも発見 !声をかけてみよう !
筆者「すみません、バックパッカーをされている方ですか?」
旅人A「違います」
筆者「あ、そうですか !失礼いたしました !」 残念 !違ったー。よーし次だ !
筆者「すみません、バックパッカーをされている方ですか?」
旅人B「違います」
筆者「あ、そうですか !失礼いたしました !」
...中略...
筆者「すみません、バックパッカーをされて...」
旅人L「違います」
筆者「あ、そうですか !失礼いたしました !」
やばい。思いのほかいない。というかこれ...全然いない!
しかも何人かには変な勧誘と勘違いされて確実に怪しまれてたし...。
うぅ...つらいよ。始発の電車に乗って神奈川の自宅から2時間半もかけて来たのに、このままろくな成果も上げられずに帰るのか...。
万事休すか...。
いや、まだ昼にもなってないし !ここからだここから ! 午後は到着ゲートで帰国したばかりのバックパッカーを探す作戦に変更してリベンジだー !
ということで、到着ゲートで帰国したばかりのバックパッカーを探す作戦を実行。
これだけの数の飛行機が来るのだから、きっとその中にバックパッカーもいるはず !期待を胸に到着便を待つこと30分...。
早朝の不発が嘘のように足を止めてくれる人も増えてきた中、遂に !その瞬間がやって来ました !
世界30ヵ国以上を旅してきたというイメメンバックパッカーさんを発見 !
飯田 良仁さん(28歳)
外資系企業勤務
バックパッカー歴10年
渡航した国 32ヵ国
筆者「今回はどちらまで行かれてたんですか?」
飯田さん「エジプトから帰ってきたところです !初のアフリカ大陸でした。」
筆者「お~エジプトですか !今までに何ヵ国くらい行かれたのですか?」
飯田さん「32ヵ国ですね。」
筆者「結構多いですね !」
飯田さん「いやいや、バックパッカーが泊まるような宿には50ヵ国以上行っている強者がたくさんいますからね。自分なんてまだまだですよ。」
筆者「そうなんですか !凄い旅人がたくさんいるんですね。今回の旅で特に思い出に残った出来事は何ですか?」
飯田さん「エジプト南部のユースホステルで同じ部屋になったエジプト人やスウェーデン人とお互いの国の文化などについて色々話をしたことですかね。そういうのは普通のホテルに泊まっていたらなかなか無いことだと思いますし、バックパッカーの醍醐味だと思います。」
筆者「普通のホテルに泊まりながら旅をするよりも、より色んな文化に直に触れることができそうですね。ただ、バックパッカー未経験者としては現地で危険な目に遭ったりしないかと心配なのですが、その辺りはいかがですか?」
飯田さん「僕はそんなに経験ないですね。」
筆者「お、そうなんですか !30ヵ国以上も旅しているのに意外ですね。」
飯田さん「そうですね。強いて挙げるならインドで誘拐されそうになったことくらいですかね。」
筆者「(´△`) えっ...?いやいや !それ十分危ないですよ !」
飯田さん「いや、まあでも何となくそんな雰囲気を察知したので、引っ掛からずに済みました。」
筆者「さすがに世界各地に行かれているだけあって、爽やかな見た目とは裏腹に逞しいんですね。他に危険だな~と感じた地域はどこでしたか?」
飯田さん「やっぱり南米はなかなかですね。ブラジルのリオデジャネイロに行ったとき、現地在住の友達と車で移動してたんですけど、夜に赤信号を全て無視して走るので何故か尋ねたら、『赤で止まると強盗に遭うから』と説明されました。ただ、ある程度の危険は織り込み済みというか、それも含めて旅だと思ってますけど。」
筆者「な、なるほど...。やはり南米は初心者には少しハードルが高そうですね...。」
飯田さん「そうですね。やはり日本から距離が離れれば離れるほど文化や考え方も変わりますし、治安も悪くなる印象があります。僕も初めは韓国へ行って、次に台湾というように近場から行き始めて、一人旅の感覚に慣れてから徐々に遠くに行くようになったんですよ。」
筆者「そうなんですね !じゃあ初心者は近場のアジア圏内から始めてみるのもありですね !貴重なお話ありがとうございました !」
※初めてのバックパッカーさんと出会い、テンションが上がる筆者
いや~良い人だったな~。話を聞いていて、旅を存分に楽しんでいる様子が伝わってきました。そして経験に裏打ちされたアドバイスがとても参考になりましたね !続いてベンチに腰掛けていた外国人の方にも話を聞いてみました !
ミケレさん(35歳)
イタリア出身
養護学校教員
バックパッカー歴4年
渡航した国4ヵ国
『日本人はみんなこうやって写真に写ってるよね~』と、長旅の疲れも見せず撮影にもノリノリで応じてくれたイタリア人のミケレさん。
筆者「日本へようこそ !今回はなぜ日本に来たのですか?」
ミケレさん「一つ目は、僕はまだバックパッカー歴が浅いから治安の良い国を選んだこと。あとはアジアの国にはまだ来たことがなかったのと、仏教の文化にすごく興味があるからだよ。日本のお寺はクールだよね。オリエンタルな空気を感じながら、すごくリラックスできそうな場所だ。京都や鎌倉にも行く予定なのだけど、今から楽しみで仕方ないよ !あとは俺たちのシュンスケ・ナカム~ラの国だからね !」
筆者「おお ! !当時イタリアセリエAだったレッジーナでプレーしたサッカー日本代表の中村俊輔をご存知なのですね !?(※筆者もサッカーが大好き)」
ミケレさん「知ってるも何も、僕は彼がプレーしたレッジョ・カラブリアの近くの街の出身だからね。父も熱狂的なレッジーナファンなんだよ。」
筆者「そうなんですね !別に僕は何をしたわけじゃないですけど、何だか日本人としては嬉しい気持ちです。日本で滞在中はどういう所に泊まる予定ですか?」
ミケレさん「ユースホステルやゲストハウスに泊まるよ !宿で一緒になった日本人の人たちとも色々話してみたいね。2週間の滞在中に、日本の文化を少しでも体感していくつもりさ。では、新宿行きのバスが出てしまうからそろそろ行くね !グラッツェ !」
何だかとってもワクワクしている様子が伝わってきて、こっちまで楽しい気持ちになってしまいました(笑)けど、飯田さんがおっしゃっていたようにまずは近場から攻めるのもありだけど、ミケレさんのように遠くても治安が良い国を選ぶというのも、初心者としては賢い選択かもしれませんね !
さて、もう日も暮れて到着便も残りあと僅か。色々話は聞けたしそろそろ帰ろうかな...と思ったところで、最後の最後に経験値MAXの猛者と遭遇 !正面からの写真はNGでしたが、バスを待つ間にお話を聞けました !
謎のベテランバックパッカー
鈴木さん(仮)(59歳)
元会社員(数年前に早期退職)
バックパッカー歴約30年
渡航した国80ヵ国以上
筆者「今日帰国されたんですか?」
鈴木さん(仮)「いや、さっき明日の飛行機の予約を済ませて、今夜は近くのホテルに泊まるんです。」
筆者「そうなんですね。もう結構長くバックパッカーをされているのですか?」
鈴木さん(仮)「そうね。30年くらいにはなりますかね。」
筆者「30年 !?大ベテランですね。初めはどういったきっかけで?」
鈴木さん(仮)「一度行き当たりばったりの貧乏旅行をしてみたら、事前にホテルとか色々決めて行く旅行よりも楽しいなと思ったのよ。それが始まりで、80ヵ国以上は行きましたね。」
筆者「80ですか !それだけ行っていたらさぞ色々あったのではと思うのですが。」
鈴木さん(仮)「ケニアで会ったバックパッカーの人と2年後にチェコで会ったときは驚いたね。色々行っているとこういうこともあるものかと。」
筆者「凄い話ですね。それも何かの縁ですね。」
鈴木さん(仮)「やはり旅行なんてそういうのが楽しいんだからね。旗振ってる人にみんなでくっついて名所を周るツアーなんて、あんなものは旅行じゃないよ。世界史の教科書をめくってるのと一緒だと思うけどね。どこに行くのかが初めから分かっちゃってたら面白くないでしょ。」
筆者「確かにそうかもしれませんね。危険な目に遭われたことはありますか?」
鈴木さん(仮)「まあ酒場でのいざこざや揉み合いくらいは日常茶飯事だね。バンコクでは睡眠薬を飲まされて、起きたら荷物が消えていたり。まあそういうこともありますよ。」
筆者「...いや、あまり無いと思いますけど(笑) !でも、それだけ旅していれば時にはそういうこともあるということですね。この記事はこれからバックパッカーを始めようという人もたくさん読んでいるのですが、その人たちに何かアドバイスはありますか?」
鈴木さん(仮)「自分の行く道は、自分で決めて初めて旅だといえると思うので、現地で迷ったりしながらも自分の手で地球の裏側へ行き、そして何かを得て帰ってくる。これで良いんじゃないかなと思いますね。その気持ちさえあれば誰にでもできますよ。あとは慣れますから。まあそんな感じで書いといてください。僕は恥ずかしがり屋なので写真は無しでよろしく !名前は鈴木とか、よくある名前で !じゃ !」
最後にとてつもなくファンキーな方の話を聞くことができました。でも、やはり豊富な経験を積んでいる人の言葉は響きますね。"自分の行く道は、自分で決めて初めて旅だといえる"って、なかなかの名言じゃないでしょうか?
バックパッカーをするなら、たとえ危険な場面に遭遇しても自分で自分を守るしかないわけで、そういう経験の積み重ねは大きな財産になりそうですね。もちろん、危険な目に遭わずに帰ってこれれば一番良いわけですが...。
今回は写真付きで紹介した3人を含め、計30人のバックパッカーの皆さんに話を伺うことができました。行った地域や日数は人それぞれですが、彼らに共通していると感じたのは「考えるよりまず行動している」人が多いということ。
時にはそれで失敗することやハプニングに見舞われることもあるようですが、そういうハプニングを克服する過程すらも旅行のうちと考え楽しんでいる人ばかりでした。そうやって一人で必死になって旅をするからこそ、そこでの人との出会いがより素晴らしいものになるのではないでしょうか。
今回のアンケートの集計結果を下記にまとめておきますので、これからバックパッカーをしてみようという方は是非参考にしてみてください !
――――――――――――――――――
Q1 なぜバックパッカーとして旅をしようと思ったのですか?
・普通の旅行に飽きたから 43%
・人生に刺激が欲しかったから 33%
・思いつきで 17%
・その他 7%
Q2 以前は(もしくは今)何をしている人ですか?
・大学生・専門学校生 40%
・フリーター 33%
・会社員 17%
・退職済 7%
・教員 3%
Q3 旅先で危険な目(トラブルや病気など)に遭ったことはありますか?
・ある 73%
・ない 27%
【※あると答えた人の事例】
(タイ)
睡眠薬を飲まされて荷物を奪われた(50代・男性)
(ハンガリー)
酒場で因縁をつけられて乱闘に発展(50代・男性)
(アルゼンチン)
タクシー運転手に料金をぼったくられてるのに気付き返金を求めたら相手が逆上(20代・男性)
(インド)
誘拐されそうになった(20代・男性)
(ペルー)
男数人が背後から付いて来ているのが分かり、路地を曲がったところで慌てて走って逃げた(30代・男性)
(イタリア)
アジア系の男が強盗をしたらしく、犯人と間違えられて捕まりそうになった(40代・男性)
Q4 旅先であった、素敵な出会いやエピソードがあれば教えて下さい。
(スペイン)
仲良くなった現地の男の実家に泊めてもらった。家族にもとてもフレンドリーに歓迎してもらい、3日間そこで御馳走をたらふく食べさせてもらった。2年後にその家族が日本へ旅行に来ることになった際は、逆に自分の実家に招いてもてなした。現在も親交がある(30代・男性)
(イタリア)
釣りをしているおじさんを見ていたら「お前もやってみるか?」と言われ、一緒に釣りをした。思いの外大漁だったので、おじさんの幼馴染みがやっているイタリアンバルに持ち込み、昼間からドンチャン騒ぎした(20代・男性)
(ノルウェー)
夜中にゲストハウスに泊まろうとしたら満室だった。気温が氷点下だったこともあってか、近くにあるスタッフの親戚の家に泊めてもらった。朝起きると温かい朝食も用意してくれていて、赤の他人である自分になぜここまで優しくしてくれるのかと考えたら泣き出してしまい(前の国で荷物を取られたりして落ち込んでいた)、とても心配された。そしてその更なる優しさに余計に号泣した(20代・男性)
Q5 人生観は変わりましたか?また、変わった場合はどのように変わりましたか?
・変わった 100%!!
【どのように変わったか】
・旅先で様々な困難に巻き込まれながらもそれを自ら克服していくことで自信が付いた。また、世界のどこへ行っても自分を助けてくれる人も必ずいて、人間の素晴らしさのようなものを知った(20代・男性)
・たいていのことでは動じなくなった。(30代・男性)
・仕事などの悩みが本当にちっぽけに感じるようになった(40代・男性)
・メンタルが強くなった(20代・男性)
・困っている人を素直に助けたいと思えるようになった(20代・男性)
・せっかく地球に生まれた以上、行ける限り様々な場所へ行くべきだと思うようになった(30代・男性)
・人間はどんな壁にぶち当たろうともどうにかやっていける生き物だと知った(30代・男性)
・ 日本がいかに恵まれているかが身をもって分かった。(50代・男性)
DeNAトラベルが旅マニアのためのトークイベント"この旅変じゃーにー?"を11月25日(水)に開催! 【変な旅に今すぐでも行きたい】【旅ができる身支度をしてくる】など、該当する応募条件を満たせば、誰でも応募が可能!応募は11月9日10:00まで!
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<取材・文・撮影:福田 悠 構成・編集:DeNA>