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1月のニューイヤー駅伝で一時、先頭を走ったためか、ここにきて一気にDeNA Running Clubの認知度が上がってきたように感じています。陸上選手は走って結果を出すことで、より多くの皆様に応援していただけるようになり、それがまた次の目標へと向かう力になります。その好循環が生まれてきました。クラブの創設から3年が経過し、組織としても形になってきたと今は手応えを感じているところです。
残念ながらリオデジャネイロ・オリンピックのマラソン代表の座をつかむことができませんでしたが、選手達はすでに気持ちを切り替え、新たな目標に向かって走り出しています。今年度からはこれまでコーチを務めていた国近友昭が監督となって指導をします。彼は2004年のアテネ五輪のマラソン代表選手。その経験を生かし、チームはこれまで以上にマラソンに力を入れて取り組んでいきます。
マラソンの面白さは35キロを過ぎてから、その選手の心理が顔に表れてくるところです。最終的に勝つ選手はどんなに苦しそうでも、気迫がみなぎっていてオーラのようなものを感じさせます。やってきた練習への自信や、勝負への執念が充実した表情を作るのです。そのような気持ちの強さや勝負へのこだわりを備えた本当に強い選手を育てることが私たちの目標なのです。
選手を個別に見ていけば、上野裕一郎がやはり楽しみです。彼がしっかり走るかどうかでチームとしての評価も変わりますし、周りに与える影響も大きいでしょう。今年31歳になりますが、今も成長を続けていますので、ぜひその走りに注目してください。また常に安定感のある走りをするベテランの高橋憲昭も2時間10分切りを目指していて、今季はそこに到達してくれると思います。またDeNA加入1年目からマラソンを走り、高い適性を見せた永井秀篤もさらに飛躍してくれるはずです。新人の髙木登志夫、木津晶夫は選手として土台を作る1年になるため、目立った結果は残せないかもしれませんが、ともに長い距離が得意なので、将来が楽しみな2人です。他にもチームの選手たちはそれぞれに個性が豊かですので、ぜひその特徴を覚えて応援していただきたいと思っています。
2016年度は福岡国際、東京、びわ湖と国内の三大マラソンレースのどれかで日本人トップを取り、2017年に行われるロンドン世界選手権の代表の座を獲得すること。そしてニューイヤー駅伝で前回の5位を上回ることが目標です。決して簡単ではありませんが、不可能ではありません。高い目標に向かい、自分たちの力を高め続けます。皆様には引き続き、応援のほど、よろしくお願い申し上げます。