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今年はリオデジャネイロ・パラリンピックの年。代表選考はこれからですが、選ばれれば自分にとって3回目のパラリンピック出場です。過去2回との違いは、自分がチームを背負う立場になっているということ。もちろん以前からそのつもりでいましたが、ベテランの先輩たちがベンチで控えていてくれたこともあり、余計なプレッシャーを感じることなく思い切りやれていたんです。しかし今は自分がしっかりしないと試合が壊れてしまうという自覚があります。そのため大きな試合ではこれまでにはない感情が生まれるようになり、リオの予選を兼ねた昨年10月のアジアオセアニアチャンピオンシップでは試合前に「負けられない」という意識から怖さを感じたこともありました。ただそれを乗り越えて出場権を手にしたことで、自分が強くなれた気がしています。
リオ・パラリンピックの目標は6位以上。これは男子日本代表が過去に到達していない順位です。今の車椅子バスケの世界情勢を考えると、それ以上を狙える可能性もあれば、最下位になることも有り得ます。気の抜けない戦いが続くことは間違いありません。だからこそ今までやってきた自分たちの車椅子バスケをやるのみだと思っています。 今の日本代表は及川晋平ヘッドコーチの指導の下、基礎的なスキルを徹底したうえに、日本人らしい「緻密さ」と「和」を合わせるバスケを作り上げてきました。外国の選手は体も大きく、プレッシャーも激しいですが、その高い強度の中で精度の高いプレーをし続ければきっといい結果につながると思っています。
2年前の世界選手権やリオ予選では副キャプテンをやらせていただきました。その役割はこれからも続くと思いますが、私個人のプレーを見てほしいという気持ちはありません。多くの人に車椅子バスケというスポーツを純粋に楽しんでほしいと思っています。車椅子バスケでは障がいレベルの重い選手の順に1.0から4.5まで持ち点が定められており、試合中コート上の5人の持ち点の合計が14.0を超えてはならないというルールがあります。これが最大の特徴であり、車椅子バスケの面白さです。この持ち点の範囲の中で戦術が決められ、選手交代の戦略も立てられます。
リオ・パラリンピック終了後のことはまだ何も考えていません。これまで同様、ヨーロッパのクラブでプレーをすることになると思いますが、現時点で言えることは自分が成長できる場を求めていきたいということだけです。今はリオ・パラリンピックに集中し、何としても6位以上を成し遂げることに集中するのみ。そこに向かって努力を重ねていきたいと思っています。
香西選手が所属するNO EXCUSEも出場する、内閣総理大臣杯争奪日本選手権大会が5月3日(火)・4日(水)・5日(木)に行われます。 詳細は日本車椅子バスケットボール連盟のホームページからご覧ください。
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