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5月25日~28日の4日間、G7伊勢志摩サミットの会場で、日本を含む10カ国以上の報道関係者の皆さんに「ロボットタクシー®」のサービスを体験していただきました。厳戒態勢で入場者も制限されていたので、今回は写真でその様子をお届けします。
サミット会場には世界各国からの報道関係者が集まる国際メディアセンターが特設されており、屋外展示スペースでは日本を代表する自動車メーカー各社とともにロボットタクシーも出展する機会をいただきました。ロボットタクシーはDeNAとZMPの合弁事業で、自動運転車とインターネットを使った交通サービスを2020年に開始することを目指しています。
ロボットタクシーは配車から決済まで、すべて1台のスマートフォンだけで完結する無人のサービスです。試乗デモンストレーションでは、その一通りの過程を体験していただきました。まずロボットタクシー専用のアプリで目的地を指定し、見積もりを承認すると、インターネットを通じて司令が届き、車両が乗車位置に向かって自動で動き出します。
今回はデモンストレーションのため、運転席に人間のドライバーが乗っていますが、ハンドル・ブレーキ・アクセルは操作していません。
車両が目の前に到着すると、スマートフォンをタッチしてドアを解錠するよう、画面に指示が出ます。会場では、海外メディアのために英語版のアプリも用意しました。
配車に使ったスマートフォンで車両にタッチすると、ドアが自動で開きます。システムが個々のスマートフォンを識別するため、他のスマートフォンではドアが開かないようになっています。
今回のデモンストレーションのために、人間の運転手が同乗していなくても快適に過ごせる車内インテリアを独自に作ってみました。シートベルトを締めてタッチするとドアが自動的に閉まり、車がひとりでに動き出します。
人間による運転操作が全くない「レベル4」といわれる自動運転なので、運転席のスタッフがハンドルやアクセルに触れなくても、道のカーブに合わせてハンドルがひとりでに回り、車両が進みます。
「走行がスムーズなので自動運転だとはわからなかった」という声もありました。将来的にはこの運転席もなくなり、ロボットタクシーの車両が「移動する部屋」のようになるかもしれません。
コースを一周し、ロボットタクシーの車両が目的地に到着すると、スマートフォンの画面に料金が表示されます。車内の読み取り機にスマートフォンをタッチすると、インターネット上で決済処理が行われ、ドアが自動で開きます。ここでデモンストレーションは終了です。
ロボットタクシー社長の中島宏(写真)も会場でメディアの方々と実験車両に同乗し、サービスの概要と可能性について説明しました。
展示期間中はサミットに招聘された各国の記者がロボットタクシーに試乗し、日本に加えてインドやロシア、バングラデシュやラオスなどのメディアでも報道されました。
今回、海外メディアから意外にも注目されたのが、高齢化への対応策としてのロボットタクシーです。確かに日本は自動車やロボット技術で世界的に有名ですが、高齢化大国としても知られています。ロボットタクシーは高齢化や過疎化による交通手段断絶の解決策として、世界に先例を示すことができるでしょうか?2020年までご期待ください。
※「ロボットタクシー」及び「Robot Taxi」は株式会社ディー・エヌ・エーの登録商標です。