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DeNAが2015年に設立した「株式会社DeNA Games Tokyo(以下DGT)」。『怪盗ロワイヤル』や『農園ホッコリーナ』、『戦魂 -SENTAMA-』など、DeNAの人気タイトルを中心にソーシャルゲームの運営事業に特化しています。
新規タイトルの開発が注目されやすいゲーム業界で、運営専門という点で特徴的な同社ですが、さらにゲーム業界未経験者の中途採用にも積極的に取り組んでいる事は業界的に見ても珍しいポイントです。狭き門と言われるゲーム業界で、未経験者でも成長できる組織とは一体どんな環境なのか。DGT取締役の山口恭平(やまぐちきょうへい)にインタビューしました。
▲DeNA Games Tokyo 取締役 企画部部長兼採用責任者 山口恭平
--さっそくですが、これまでの経歴とDGTでの役割を教えてください
2012年に新卒でDeNAヘ入社し、1年目はゲームに関する他社向けコンサルティング業務を行いました。2年目で『三国志ロワイヤル』の立ち上げから運営まで携わり、プロデューサー、ディレクター、シナリオライターなど、ありとあらゆる業務をしていました。その後DGTの立ち上げメンバーとしてアサインされ、現在は取締役 企画部部長兼採用責任者としてDGT全体の方針策定や組織作り、採用を行っています。
--運営に特化したDGTには、どのようなメンバーが揃っているのでしょうか
ゲームが好きなことはもちろん、ユーザーが求めるものに応えることのできるクリエイターが多いです。極端な表現ですが、ゲームのクリエイターには2通りの人材がいると思っていて、1つは個人のアーティスト性を大切にして仕事をしている人、もう1つがユーザー第一で考え、喜んでいただくためのクリエイティビティを考えて、それを実現することに喜びを感じられる人。DGTには後者の感覚を持ったメンバーが揃っていると思います。
--ユーザーに喜んでいただくためにはニーズを掴む必要があると思いますが、具体的にはどのようにされているのでしょう?
数字などを分析し顕在化したニーズに関しては、見えている課題を必要に応じてどんどん解決していきます。DGTでは多くのタイトルを運営していますが、様々なユーザーがいる中で、どういったユーザーの声に応えていくのかはタイトルによって異なります。
▲『怪盗ロワイヤル』メインキャラクターの三党派たち。右上から時計回りで肉体派、頭脳派、セクシー派
例えば、ゲームを拡大するフェーズでは新規のファン獲得のために新規ユーザーのニーズを取り上げるケースが目立ちますが、逆にリリースから8年を超える『怪盗ロワイヤル』のような息の長いタイトルでは、長く遊んでくれているユーザーの声を聞く場合が多いです。
ただ、DGTでは潜在的なニーズを掴むことを特に大切にしています。私達は運営に携わる全てのゲームタイトルに対して、そのゲームで得られる体験の理想像を定義付け、理想に近づくために何ができるのか段階を踏みながら改善を積み重ねています。場合によっては、どのようなUXが良いかを実際にユーザーに聞いてみることもあります。
--ユーザーの声を知りたい場合は、具体的にどういった方法をとるのですか?
お問い合わせなどいただく声を確認するのはもちろんのこと、インタビューなど、直接ユーザーのご意見を聞くことも多く実施しています。この辺りはDeNA本社のノウハウを活かしてユーザーの生の声を集めています。例えばゲームの新しいアイテムを考えるとき、売上が好調だった時のゲーム全体の動きと近しいアイテム購入の動きをするユーザーをピックアップし、インタビューをお願いしたりします。得たい情報に対して必要な要件を洗い出し方法を決めるという考え方で、適切な意見をいただけるようにしています。
その他には、SNSで投稿されているご意見も確認します。やはりゲーム運営では、ユーザーの声を聞いていくことが一番大切です。もちろんデータも取りますが、やはりデータに過ぎません。
--ゲームを運営していく上で必要だと感じる素質はありますか?
ユーザーの目線で物事を考えられることはもちろん、それと同じくらい絶えずユーザーの期待値を超え続けるために、外の世界の情報をインプットして仕事に活かせることが大切だと思います。
特にソーシャルゲームの環境は毎週のようにアップデートが行われたり、ゲーム業界全体で見てもこれまでなかったタイプのゲームが登場するなど、本当にめまぐるしく変化しています。ゲームに限らず、例えばヒット映画など外部要因によってユーザーのエンタメ体験が変化することで、今までの面白さの水準がガラッと変化してしまうことが少なくありません。そういった時代の変化に敏感に気がつけることは、ユーザーのニーズに応える上で非常に重要です。
だからこそ社員にはプライベートで仕事以外の世界に触れてもらいたいと思っています。ゲームに限らず、歌舞伎でもスポーツでも読書でもなんでもいいのですが、流行のコンテンツに触れる習慣を作ってもらいたいです。
--インプットのために社内で推奨している活動などありますか?
業務に追われるとどうしても情報のキャッチアップが難しくなるので、そういった状況を作らないように会社全体で残業時間の管理はしっかり行っています。面白い物を作る事は突き詰める余地がいくらでもあるので、本質的には終わりのない作業だと思うんです。だからこそ会社がきちんと線引きをして、決まった時間でいかに面白い物を作れるかという事に集中をして取り組んで欲しいと思っています。
--運営に特化した組織において、人材を採用する際はどういったことを意識していますか?
ゲームの運営に興味のある方、運営業界をこれからどんどん拡大させたい方、そして最も大切にしているのは、何かしらの"トンガリ"を持っている方です。この3つを満たしていれば、ゲーム業界未経験でも採用しています。あとは、ゲーム運営は覚えることが非常に多いのでキャッチアップ能力の高さも重要ですね。
--未経験者を採用しているゲーム会社は珍しいのでは?
そうですね。中途で未経験者をここまで積極的に採用しているのは、あまり聞きませんね。DGTくらいかもしれません。ゲーム運営会社は、大手企業も少ないので新卒採用もそこまで多くはない印象ですね。
--業界未経験者の中にはどんなキャリアの方がいらっしゃるのでしょう
例えば半年前にプランナーとして入社した社員は、鉄鋼メーカー出身です。キャッチアップ能力が非常に高くチームをうまくまとめてくれるので、今は『怪盗ロワイヤル』のプロデューサーとして頑張ってもらっています。
エンジニアでも全くの異業種からの入社で未経験からのスタートでしたが、今ではゲームのイベント開発や実装をお願いしているメンバーがいます。プランナーはもちろんですが、デザイナーやエンジニアといったスキルが必要なポジションでも、やる気があれば活躍の場は多いです。
--未経験の方がDGTに入るとどういったキャリアを築けるのでしょうか?
どこへ行っても活躍できる人材になれると思ってます。ゲーム業界はPDCAを回すサイクルが本当に早いんです。あるタイトルでは1時間ごとにPDCAを回していたこともありました。このスピード感で実行できる環境というのは意外と少ないです。しかも最終的にはユーザーの厳しい声として結果が返ってきますからね。
それからゲーム運営をしていく中でも様々な道があります。ゲームプランナーやエンジニアとしてユーザーのニーズを汲み取りながらPDCAをまわす人もいるし、チームを統括するために社内のPDCAをまわす人も必要。会社を拡大するにあたって人材の流動性を担保する必要があるので、職務や役職に限らず絶えず次のチャレンジがあり、自分の業務を改善するチャンスも多いです。
DGTは現場のメンバーが成長すればするほど運営を引き受けるゲームが増え会社が大きくなるので、個人の成長が会社の成長に直結しています。世の中に対するインパクトが自分の成長で決まるのは稀有だと思います。もちろんプレッシャーもありますが。
子どもの頃からゲームが好きで、実はゲーム業界にチャレンジしてみたい、そんな夢を追いかけてみたいという方は多いはず。未経験でゲーム業界に足を踏み入れたくて、成長意欲がある人にとってこの会社は素晴らしい環境だと思います。
--ありがとうございました
DeNAの人気タイトルの裏側にあるDGTの運営力。そこには、社員のユーザーに対する熱い思いとともに、ゲームへの熱意と成長意欲を持った業界未経験者の活躍があります。いつまでも楽しんで遊べるゲームを目指し、DeNAとDeNA Games Tokyoは最高のエンタメ体験の提供に努めてまいります。
DeNA Games Tokyo:http://denagames-tokyo.jp/
DeNA Games Tokyo採用について:http://denagames-tokyo.jp/recruit/