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株式会社ディー・エヌ・エー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:岡村 信悟、以下DeNA)の子会社である株式会社DeNAライフサイエンス(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:砂田 真吾、以下DLS)は、一般向け遺伝子検査サービス「MYCODE」※1の会員約12万人のうち約9割の研究参加同意によって行う、健康長寿社会の実現を目的としたゲノム研究プロジェクト「MYCODE Research(https://mycode.jp/survey/research)」で2023年に実施した活動総括レポートをまとめました。
2023年の実施研究事例※2は、継続中の研究を含め21件で、MYCODE Researchとしては初のリトリート型の臨床研究も実施いたしました。また、MYCODE Researchから見出した研究成果を新しい研究カテゴリ「MYCODE Findings」としてご提供を開始いたしました。
なお、これらの研究成果は対外発表だけでなく、研究協力をいただいたMYCODE会員に向けてメールや会員ページを通じて報告し還元しています。
MYCODE Researchは今後も、健康長寿社会の実現の推進となる研究活動・事業発展を目指します。
※1 「MYCODE」の検査キット販売は、新規サービスの開発・展開に向け2023年3月末で停止しています
※2 2023年に「研究計画」「データの取得」「データの解析」「研究成果の発表」のうちいずれかを実施したもの
2015年に開始したゲノム研究プロジェクトMYCODE Researchでは、MYCODE会員利用者約12万人のうち、約9割の方に研究参加同意をいただいており、インターネットを活用することでユーザーコミュニティの個人が自らの同意の下で研究に参加して科学の発展に寄与できる、“Community-derived science”が実現しています。
研究参加者の募集において、一般的には数ヶ月かかるのに対し、MYCODE Researchでは数日間で最大2,000名規模での募集が実現できており、さらに試料提出やアンケート回答においても参加者の意欲が高いためタイムラグや回収漏れが少ないことも特長です。インターネットの活用による迅速かつ大規模な募集力とデータ回収率において高い評価をいただいており、開始以来これまで累計約45件のアカデミアや企業との共同研究を実施しています。
新機能として、MYCODE Researchで見出した成果を新しい検査カテゴリにて提供する「MYCODE Findings」の提供を2023年5月から開始しました。
新機能として、MYCODE Researchで見出した成果を新しい検査カテゴリにて提供する「MYCODE Findings」の提供を2023年5月から開始しました。
また、遺伝子検査結果の返却に併せて共同研究先が行った他の研究の情報や商品紹介も行っています。
・プレスリリース:https://dena.com/jp/press/4992
・MYCODE Findings:https://mycode.jp/findings.html
2023年は、「リトリート」環境における宿泊型臨床研究を実施いたしました。
参加者のみなさまには、自然豊かな環境で宿泊型の研究に参加いただき、研究参加期間中は最新のウェアラブルデバイスを装着していただき各種データを計測しました。
本研究では、近年注目を集める「リトリート」や「ウェアラブルデバイス」に着目した研究運営を実現しました。今後も最新のトレンド領域をはじめとして幅広い研究テーマに取り組み、更なるエビデンスの構築を目指していきます。
例年以上に、機能性表示食品の届出を目的とした介入試験のお引き合いも多く、様々な領域で100名を超える来場型試験を進行し、研究参加意欲の高いMYCODE会員の研究参加によって質の高い成果を提供することができました。
また、DLSならではのゲノムデータを活用した作用機序解明に向けた研究デザインや、高いデータ解析力を活かして、新たな体感指標を探索することやAI技術を活用したアルゴリズム構築の研究デザインなど、メーカー様の時代に沿ったご要望に応じて提案を行っています。
2023年5月の第77回日本栄養・食糧学会ではDLSとして初となる企業ブースの出展を行い、「プレシジョン栄養」という昨今の研究トレンドに対して、DLSブースでは臨床研究におけるゲノムデータ活用の有用性について来場された研究者の方々にご案内しました。これまでの取り組み実績についてはパネルを用いて紹介しました。
また、10月には食品開発展2023とBioJapan2023にも出展し、お取組み実績のあるメーカー様とのケースレポートなどを配布いたしました。引き続き、出展活動を実施していく予定ですので、ぜひDLSブースへお立ち寄りください。
横浜市と包括連携協定を結んでいるDeNAの100%子会社であるDLSは、(横浜市から補助を受けて)「横浜市デジタルヘルスケアサポート拠点事業」を運営する木原財団と共同で、MYCODE Researchを活用したデジタルヘルス分野の企業向けのマーケティング支援を実施しました。
DLSは今後も横浜市と連携して、健康長寿社会の実現の推進となる研究活動・事業発展を目指します。
DLSと東北大学東北メディカル・メガバンク機構(所在地:宮城県仙台市、機構長:山本 雅之、以下ToMMo)は、ToMMoが解析した日本人集団の全ゲノムデータ(参照パネル)、および人工知能(AI)技術を活用した全ゲノムの遺伝型を推定する技術「遺伝子型インピュテーション」の有用性について共同研究を行い、MYCODE会員のデータを用いてその高い精度を確認しました。この成果について第68回日本人類遺伝学会にて発表しました。
・プレスリリース:https://dena.com/jp/press/5045/
健康長寿社会の実現を目的としたゲノム研究プロジェクトMYCODE Researchは、サービス開始から9年を経て、多くの研究成果をMYCODE会員のみなさまや社会に還元することができるようになりました。2023年の研究活動として特筆すべきは、新機能MYCODE Findingsを開始したことです。MYCODE会員のみなさまに積極的に研究参加いただき、見いだしたMYCODE Researchの研究成果を新規検査カテゴリとしてご提供することができました。
また、宿泊を伴うリトリート型研究という新しい臨床研究に取り組むこともできました。非日常の環境に身を置きながら研究参加そのものを楽しむ機会のご提供となり、MYCODE Researchがお届けする新たなDelightの形となりました。
日本人集団のゲノム情報を保有するユニーク性や、高い研究推進力、データ解析力を活かし、研究や事業化検討への参加に意欲的なMYCODE会員のみなさまとともに、DeNAとしての強みを活かしながら広く社会に貢献し健康長寿社会の実現の推進となる研究活動・事業発展を目指していきます。