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株式会社ディー・エヌ・エー(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:岡村信悟)の子会社である株式会社アルム(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:坂野哲平、以下 アルム)は、医療・ヘルスケア領域における生成AIエコシステムプロジェクトを開始しました。
本プロジェクトは、内閣府が主導し、国立国際医療研究センター(以下 NCGM)が管理法人を務める戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期補正予算「統合型ヘルスケアシステムの構築における生成AIの活用」テーマ3(以下SIP)に対し、株式会社アルムを代表機関とした共同提案の申請を行い、この度採択されたものです。
医療や介護現場で生成AIを活用することで業務の効率化や診断精度の向上、医師の働き方改革、医療過誤の防止、地域格差の是正など様々なメリットが挙げられます。一方で、未学習の症例の見落としや診断精度が低い場合の誤診などのデメリットへ留意する必要があります。
本プロジェクトでは以下へ取り組みます。
グローバルに生成AIの研究開発が行われる中、質の高い医療のデータの提供が強く望まれています。国立高度専門医療研究センター(以下 ナショナルセンター)である国立がん研究センター等はアルムが提供する医療関係者間コミュニケーションアプリ「Join(ジョイン)」を活用し、地方医療機関を問診・医療画像・検査データ・遺伝子等のデータに基づく遠隔診療で支援してきました。SIPでは、これらの日本全国の医療機関の希少疾患や難病を含むさまざまな実臨床の医療データを、患者から個別電子同意を得て蓄積し、生成AIに最新の最高品質の医療データを提供します。
SIPでは、東京慈恵会医科大学、並びに各ナショナルセンターの専門医が各研究テーマと連携して、「Join」にチャット形式で実装される生成AIの有用性の検証を行います。研究支援・協業・オープン化・規格整備に取り組み、行政・患者団体・学会等とも連携してまいります。
社会実装モデルとして、生成AIの出力に対するモニタリング・是正内容を生成AIの研究機関、生成AIベンチャーやグローバルIT企業への提供を予定し、安心・安全な生成AIの実現に貢献します。
アルムは、医療関係者間コミュニケーションアプリ「Join(ジョイン)」、PHRアプリ「MySOS(マイエスオーエス)」と、多職種連携システム「Team(チーム)」を医療・介護現場・患者に提供しています。
SIPでは、これら既存のアプリに他のSIPプロジェクトで開発される生成AIを導入し、各種届出書類、指定難病や身体障害者手帳の取得に必要となる意見書の作成等の専門医の文書作成支援ソリューションの開発を行い、作業負担軽減を実現します。さらには、患者や家族にも専門性の高い診療支援や膨大な介護データから必要な情報を咀嚼してリアルタイムに届け、相談に乗るシステムを開発します。
※PHRはパーソナルヘルスレコードの略称です
アルムは、今後生成AIを導入したシステムを国内外4,000の医療・介護施設や1,000万人以上の患者や家族に提供し、医療者や介護者による難病や希少疾患、難しい症例の専門医相談支援をアルムの各ツールを通じて会話形式で行います。
また生成AIのメリットを最大化し、未病・医療・介護におけるリスクのコントロールに繋がる生成AIエコシステムプロジェクトを、DeNAグループが総力を挙げてパートナーの皆様と共に「想像を超えるDelight」を届けてまいります。
■Joinについて
医療関係者が高セキュリティ環境下でコミュニケーションをとることができるアプリです。標準搭載されたDICOMビューワーで医用画像を閲覧、チャットに共有することで、夜間休日などに院外にいる医師へのコンサルテーションツールとしての活用や、救急患者の転院時の病院間連携・情報共有などに利用されています。日本ではじめて保険収載されたプログラム医療機器です。日本、米国(FDA)、欧州(CE)、ブラジル、サウジアラビアなどの医療機器認証を取得しています(販売名:汎用画像診断装置用プログラム Join)。
https://www.allm.net/join/
■会社概要
株式会社アルムは「すべての医療を支える会社(All Medical)」として、「Shaping Healthcare」をコーポレートメッセージに掲げ、ICTの力で医療の格差・ミスマッチをなくし、全ての人に公平な医療福祉を実現します。また、医療関係者間コミュニケーションアプリ「Join」を始めとした医療ICT事業では、グローバル展開に積極的に取り組み、日本発の医療ICT企業として累計32カ国へのソリューション提供を行っています。