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株式会社ディー・エヌ・エー(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:岡村信悟)の子会社である株式会社アルム(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:坂野哲平、以下 アルム)は、聖マリアンナ医科大学病院の臓器提供施設連携体制構築プロジェクトによる医療関係者間コミュニケーションアプリ「Join(ジョイン)」のドナー情報共有を2023年8月より開始し、2件の臓器移植手術が実施されたことを報告します。
<背景/課題>
日本では、臓器提供施設の地域偏在と絶対数不足が課題の一つとされています。全国で約16,000人の移植希望登録者がいる一方で、2023年に臓器移植の提供件数は150人というのが現状※1です。
※1 公益社団法人日本臓器移植ネットワーク2024年5月31日時点のデータ
法的脳死判定には法律に基づいた厳格な判定が必要ですが、法的脳死判定経験が豊富な医師が少ないこともあり、聖マリアンナ医科大学病院ではこうした課題に対して、2023年より東京都、神奈川県、千葉県、新潟県にある9つの病院と連携を組み、拠点施設として連携施設に臓器提供者となるドナー候補が発生した際、法的脳死判定とドナー確定判定、家族への告知に対するコミュニケーションアドバイスを実施してきました。
臓器提供が行われる可能性が高い事例では時間との勝負になりますが、アルムが運営する医療関係者間コミュニケーションアプリ「Join」を活用することで、異なる医療施設間においてもスピーディかつ正確な情報共有と連携を可能にし、医療従事者の業務効率化にも貢献しています。今後の展望としては、コミュニケーションツールとしてだけでなく、遠隔で脳波判読ができる「Join EEG」で脳波データを共有し、ドナーのスクリーニングへの活用を検討してまいります。
拠点施設
聖マリアンナ医科大学 救急医学 教授 藤谷茂樹先生
「多数傷病者事件やパンデミック時に、情報が錯綜することを経験した。この経験を踏まえて、事象に関係のあるスタッフに同時に情報を共有する重要性を感じ、Joinを導入したところ意思決定やアクションを起こすことが数段に改善した。
ポテンシャルドナーに関しては、患者さんやご家族の意思を確認する前にしっかりとした管理をして、医療従事者が同じ方向性で治療の継続や検査をする必要があり、まさにこの領域でも、Joinでのコミュニケーションは有用であることを今回の連携体制構築で示すことができた」
アルムでは、医療ICTソリューションを提供し、医療DXを推進することで医師の働き方の最適化・効率化も叶えながらも、全ての人へ公平な医療提供の実現を目指してまいります。
■Joinについて
医療関係者が高セキュリティ環境下でコミュニケーションをとることができるアプリです。標準搭載されたDICOMビューワーで医用画像を閲覧、チャットに共有することで、夜間休日などに院外にいる医師へのコンサルテーションツールとしての活用や、救急患者の転院時の病院間連携・情報共有などに利用されています。日本ではじめて保険収載されたプログラム医療機器で日本、米国(FDA)、欧州(CE)、ブラジル、サウジアラビアなどの医療機器認証を取得しています(販売名:汎用画像診断装置用プログラム Join)。
https://www.allm.net/join/
■Join EEGについて
脳波計から出力された脳波データをスマートフォン・PC上で表示し、場所や時間を問わない脳波判読を可能にすることで、脳波判読医の脳波判読と現場へのフィードバックを迅速かつスムーズにし、急性期患者への診療をサポートします。
(販売名:脳波判読プログラム Join EEG Viewer)
https://www.allm.net/solutions/join-eeg/
■会社概要
株式会社アルムは「すべての医療を支える会社(All Medical)」として、「Shaping Healthcare」をコーポレートメッセージに掲げ、ICTの力で医療の格差・ミスマッチをなくし、全ての人に公平な医療福祉を実現します。また、医療関係者間コミュニケーションアプリ「Join」を始めとした医療ICT事業では、グローバル展開に積極的に取り組み、日本発の医療ICT企業として累計32カ国へのソリューション提供を行っています。