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株式会社ディー・エヌ・エー(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:岡村信悟)の子会社である株式会社アルム(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長兼Co-CEO:坂野哲平、以下 アルム)は、国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院(以下 国立がん研究センター中央病院)とがん領域における治験の効率化・集約化を目指した医療機関ネットワークを構築するため、実証研究を開始致します。
日本の医療業界では、現在ドラッグ・ロス※1が深刻な課題となっています。その根本要因であるドラッグ・ラグ※2は、海外の国々で承認されている医薬品にも関わらず、日本では承認が遅れ、国内の患者はその医薬品を使用することができないため、タイムラグが生じることを言います。ドラッグ・ラグにより、日本の患者は最適な治療が受けられず、治療の質が低下する懸念があります。
こうした現状を改善するためには、治験の効率化が必要です。創薬プロセスをスピードアップすれば、開発から承認までの期間を短縮することができ、ドラッグ・ロス解消につながる可能性があります。
国立がん研究センター中央病院では、臨床試験(治験)組入れの迅速化を目指し、連携協力病院と医療関係者間コミュニケーションアプリ「Join(ジョイン)」を活用し、事前にJoinで臨床試験の適格性を推定し、効率的に臨床試験に参加できるよう実証研究※3を開始します。
①連携協力病院から治験に関する問い合わせ・症例情報をJoinへ登録
②国立がん研究センター中央病院にて、治験参加の可能性を返答
③連携協力病院で治験内容・症例情報の追加確認
④患者が受診し、治験参加
本研究により、臨床試験に関するオンラインコンサルテーションシステムを構築し、臨床試験への登録の迅速化とドラッグ・ロスの解消、日本での薬剤開発の促進を目指します。
※1 海外では一般的に使われている治療薬にも関わらず、日本では開発・承認が行われていないため、国内でその治療薬を使うことができない状況のこと
※2 海外では承認され、患者が使っている治療薬であっても日本では承認に時間がかかるため、タイムラグが生じること。治験の効率化によって、創薬プロセスがスピードアップすれば、開発から承認までの期間を短縮でき、ドラッグ・ロス解消に繋がる可能性がある
※3 2023年11月発表の研究の拡張版 https://www.allm.net/news/20231127/
■Joinについて
株式会社アルムが開発・提供する、医療関係者が高セキュリティ環境下でコミュニケーションをとることができるアプリです。標準搭載されたDICOMビューワーで医用画像を閲覧、チャットに共有することで、夜間休日などに院外にいる医師へのコンサルテーションツールとしての活用や、救急患者の転院時の病院間連携・情報共有などに利用されています。日本ではじめて保険収載されたプログラム医療機器で、日本、米国(FDA)、欧州(CE)、ブラジル、サウジアラビアなどの医療機器認証を取得しています(販売名:汎用画像診断装置用プログラム Join)。
https://www.allm.net/join/
■会社概要
株式会社アルムは「すべての医療を支える会社(All Medical)」として、「Shaping Healthcare」をコーポレートメッセージに掲げ、 ICTの力で医療の格差・ミスマッチをなくし、全ての人に公平な医療福祉を実現します。 また、医療関係者間コミュニケーションアプリ「Join」を始めとした医療ICT事業では、グローバル展開に積極的に取り組み、日本発の医療ICT企業として累計32カ国へのソリューション提供を行っています。