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神奈川県川崎市をホームタウンに活動するB.LEAGUE所属のプロバスケットボールクラブ「川崎ブレイブサンダース」。クラブの運営母体となっているのが、株式会社DeNA川崎ブレイブサンダースです。
「MAKE THE FUTURE OF BASKETBALL~川崎からバスケの未来を~」をクラブのミッションに掲げる川崎ブレイブサンダースは、バスケ文化のさらなる普及のためにさまざまな活動を行なっています。その一つとして発足したのが2020年9月からスタートしたSDGsプロジェクト「&ONE(アンドワン)」。
バスケットボールを通じて、すべての人に健康や働きがいを提供し、ホームタウンである川崎市をより「住んで幸せな街」にするために、積極的に地域の社会課題の解決に向き合うこのプロジェクトを立ち上げました。
川崎ブレイブサンダースはクラブの発足当初から「バスケットボールをより身近な文化にするために何をするべきか?」を常に考えてきました。
プロスポーツクラブとして「強いチームをつくる」ことはもちろん第一目標ですが、それだけでは十分ではありません。とりわけプロスポーツクラブは、自らの基盤となるホームタウンとの密接な関わりが必要不可欠。地元の方や地元企業から本当の意味で愛され、必要とされる存在となるためには、受け身ではなく、より主体的な形で地域と関わっていく必要があります。
川崎ブレイブサンダースはこれまで、選手達による地域のゴミ拾い活動など、単発的な地域貢献活動には取り組んできました。しかし、重要なのはそうした活動を単発で終わらせるのではなく、継続的な活動として続けていくこと。またそうした継続的な活動を続けるためには、同時に経済も回していき、利益を生み出していくことも重要となります。
そこで川崎ブレイブサンダースが着目したのが、SDGs(持続可能な開発目標)でした。「地域社会の課題を解決しながら、経済活動も両立させる」ことをテーマに、&ONEが発足。SDGsの17の目標のなかから、
3.すべての人に健康と福祉を
8.働きがいも経済成長も
11.住み続けられるまちづくりを
の3つに主な重点を置く形で、プロジェクトがスタートします。
川崎市は長年、公害問題に取り組んで来た歴史がある街。そのためSDGsへの意識も高く「SDGs未来都市」にも指定されています。
&ONEの立ち上げに際して川崎ブレイブサンダースは、SDGsを積極的に推進している川崎市と連携すべく「川崎市と川崎ブレイブサンダースが実施する持続可能な開発目標(SDGs)の推進に関する協定」を締結。またアドバイザーにSDGs研究の第一人者でもある慶應義塾大学大学院の蟹江憲史教授を迎え、さまざまな取り組みをスタートします。
例えば、地元企業や関連団体を招いてのSDGsフォーラムを開催。また川崎ブレイブサンダースのホームゲーム開催時には、ご家庭で使いきれない食材を試合会場に持参いただければ、それをクラブが回収してフードバンク団体に寄付するというフードドライブの取り組みも実施。食を本当に必要としているところへ、適切な再分配を行う仕組みを構築しています。
とりわけ大規模かつチャレンジングな試みとなったのが、2021年3月27日、28日の2日間で開催した「&ONE days(アンドワンデイズ)」というイベントです。このイベントでは、SDGsの17の目標すべてにチャレンジすることをテーマに掲げ、川崎ブレイブサンダースの試合会場を中心に、これまでにない規模でのSDGsの取り組みを実施しました。
ファンを巻き込み、具体的なSDGsへのアクションにつなげられたことが、本プロジェクトの大きなポイントに。
とりわけ前述の「&ONE days」は、ファンの方々にSDGsを知ってもらうだけではなく、さまざまな具体的アクション(行動変容)にもつなげることができた、現時点での集大成的イベントとなりました。
▼「&ONE days」で行った具体的な取り組み例
・CO2ゼロ印刷によるゲームデープログラムの来場者全員配布
・選手送迎バスに環境負荷の低いバイオディーゼル燃料を利用
・&ONEグッズの販売売上の一部を川崎市内のこども食堂へ寄付
・自転車発電体験コーナーを試合会場に設置
・SDGsについて選手と学べる特設ブースの設置
・試合前の選手・HC(ヘッドコーチ)の紹介などのアリーナMCを小学生に体験
・選手・HC紹介時のパラアーティストによる選手肖像画を掲出
上記以外にも「&ONE days」では、運動不足解消や公共交通機関の混雑回避を目的とした武蔵小杉駅からとどろきアリーナまで約1.2kmのコースを歩くウォーキングスタンプラリー企画なども開催。多くの人にご参加いただきました。
試合会場に来場したファンの方々を対象にしたアンケートでは「&ONEの取り組みをきっかけにSDGsを知った」「具体的にSDGsに取り組むことができた」といった反響の声が寄せられ、大きな意識変化や行動変容へつながった人々が一定数以上いることを、あらためて証明することができました。これまでの取り組みを通じて得られた知見を活かし、今後はさらに反響を大きくしていきたいと考えています。
また&ONEの取り組みに興味を持っていただいた地元企業も多く、「一緒に何かできないか」と声をかけてくれる地元企業や、スポンサー企業の数も増加しています。
&ONEの今後の目標は、2030年までに川崎市を「日本で一番スポーツ×SDGsに取り組んでいる街」にしていくこと。環境先進都市としてのイメージづくりやブランディングに貢献するためにも、今後も地域や行政と密に連携を取りながら、「スポーツ×SDGs」を通じた魅力的な街づくりに貢献していきたいと考えています。
SDGsを掲げる企業やイベントは増えつつありますが、残念ながらそうした取り組みがオマケのように感じることもあります。川崎ブレイブサンダースは元沢社長自らがコミットして「&ONEプロジェクト」を立ち上げ、スタッフの方からも「ファンの皆さんと一緒にSDGsを達成したい」という熱意を感じます。
この取り組みが他チームや他競技にも波及し、日本中にSDGsが広がるきっかけとなれば、パートナー企業の一社として何よりうれしく思います。
株式会社UPDATER 代表取締役 大石英司様
環境問題の取り組みの一環として、原因の一つとして挙げられている使い捨てプラスチックに着目されことに驚き、感心しております。ホームゲームの際に出店されるキッチンカーの資材全てを、環境に配慮した資材に変更し、CO2削減への取り組みを行って頂きました。
&ONEを通じて、貴社と共にSDGsの目標達成を行えること、一緒になって川崎市を盛り上げていけることにワクワクしております!
株式会社ヨネヤマ 川崎支店支店長 照瀬克弥様