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2017年にリリースしたライブコミュニケーションアプリ「Pococha」。
ライブ配信といえば芸能人、アイドル、インフルエンサーが配信を行っているイメージが強いかもしれませんが、Pocochaは会社員や専業主婦(主夫)など「一般の人」が数多く配信を行っているのが大きな特徴です。
他のライブ配信サービスと比べて、ライバー(配信者)とリスナー(視聴者)の双方向性が高いのもPocochaならではの特徴となっており、ライバーが配信内のすべてのコメントを読み上げたり、リスナー同士もメンションをつけあって会話したりするなど、その場にいる全員がコミュニケーションに参加する光景もよく見られます。
個人がSNSなどで情報を発信し、「いいね!」などのリアクションをもらうことは当たり前になりました。しかし、フォロワーや登録者が数字で可視化されても、その人たちが本当はどんな人たちなのか実体がイマイチわからず、本音を晒すことに躊躇する人も多くいます。
そんな中でPocochaが目指したのは、インターネット上でも生身の人間どうしの心が通い合える場。「世界中の誰もが、誰かにとっての特別な存在になれる」ことを目標に掲げ、インターネット上においても、互いに名前を呼び合って話をしたり、共に応援し合ったり、一緒に笑ったり泣いたりしながら、自分らしく過ごせる場をつくる。Pocochaはそのようなビジョンの実現を目指しているサービスです。
サービス設計においては、一般の人でも気軽に配信を始められるように、さまざまなハードルを下げることに注力。
動画編集のような手間がかかる作業を不要にし、何も考えずに、配信ボタンを押すだけで気軽に配信ができることを大きなポイントに。デジタルメイクによってライバーの顔にフィルターをかけることで、配信ボタンを押す心理的ハードルを下げたり、サムネイル等を作りこむ技術を持たない初心者ライバーでも、リスナーを集められるようさまざまな視聴インセンティブも用意。
これまで「顔出しで配信するなんてあり得ない」と思っていた人でも、ポジティブに参加できるようなサービス設計を行いました。
Pocochaの大きな「Delight」として挙げられるのは、ライバーとリスナーが同じ物語を共有し、共にひとつの場をつくりあげるような仕組みづくり。世代や性別を問わず、あらゆる人の心・感情を揺さぶり“この瞬間のつながり”を感じられる場をつくるために、参加者全員が「物語(ナラティブ)」を紡いでいくようなサービス設計を目指しました。
ライバーとリスナーはもちろん、ライバー同士、リスナー同士の垣根を超えたコミュニケーションを生み出し、サービスに参加する人全員が同じ物語を共有しながら、ひとつの場をつくりあげていく。それがPocochaの大きな体験価値となっています。
開発チーム内においても、多様なバックグラウンド、スキル、原体験を持つメンバーが、日々ディスカッションを繰り返しながら、サービスを通して実現したいビジョンや未来像、それを実現させるために何か必要なのか、大切にすべき価値観を言語化して共有。「ナラティブの共有」を実現するために、チーム内でも対話やコミュニケーション、ビジョン共有を重視した開発体制を構築しています。
2021年12月末時点でダウンロード数は345万を突破。ライバー・リスナーともに1年間で大幅に急増し、新規ユーザー急増後も、継続率や利用頻度等は向上を続けています。2021年5月にはアメリカでもサービスを開始し、グローバル展開にも踏み出しました。
コロナ禍を受けての巣ごもり需要で、消費者行動に変化が起きたことや、個人をエンパワーメントするようなサービスへの需要が高まったことも追い風に。デジタル上でも、リアルタイムでの双方向なコミュニケーションを求める声が活発化したことも、急速な事業成長を後押ししています。
Pocochaはサービス構想としてはまだ初期段階ですが、ここ数年のサービス運営を通じて、ライブ配信プラットフォームとしてのあるべき姿の輪郭がより明確になってきています。今後はライブ配信がより身近な日常となったり、ライバーが新しい職業として認められるようになったりと、社会における新しいスタンダードとなっていくことを目指して、サービス浸透にさらに力を入れていきます。