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「大切な仲間である社員が安心して心身共に最高のパフォーマンスを発揮できる」ことをモットーに、社員のパフォーマンスを健康面から支えるべく、2016年に設立されたCHO(Chief Health Officer)室。社員のパフォーマンスを疎外する課題の解決を通じ、疾病・未病状態で、本来の生産性・創造力を発揮できないまま働いている状態を指す「プレゼンティーズム」の改善を目指し、いち早く健康経営に取り組み始めました。2019年、2020年には2年連続で、従業員に対して健康の取り組みをおこなう企業の中から優れた企業を認定する「健康経営銘柄」に選出されました。
そんなCHO室では「オフィスにくるだけで健康になる」を目標に、健康的な昼ごはんの販売やセミナー開催などを進めてきました。しかし、2020年の新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、リモートワークが主体となる働き方へと大きく変化。世の中の動きに沿った施策への方向転換が求められました。時代と共に変化する、どんな働き方においても社員がパフォーマンスを発揮できるよう健康面からサポートする、DeNAの健康経営について紹介します。
【オフィス出社時代】
平均年齢32才(2015年当時)と健康への関心が薄い若年層が中心という社員構成だったことから、入社時から健康への関心を高めるため、2017年から新卒の入社時研修に健康研修を加えています。
また、長時間のデスク作業が必然となるエンジニアやデザイナーなどのクリエイターが多く在籍するDeNAでは、社員の7割以上が腰痛に悩んでいたことから「腰痛撲滅プロジェクト」を発⾜。CHO室所属の理学療法⼠による個別カウンセリングや、デスク環境改善プロジェクトをおこないました。
さらに、「食事が変わればカラダは変わる」をテーマに健康的な昼ごはん「ウェルメシ」としてのサラダボウルの販売も実施し、ランチ後の眠気などによって下がりやすいパフォーマンスへ向き合うきっかけとしました。社内の一角にウェルネスエリアをつくり、社員が思いたったときに自発的に運動できる空間を整えたり、各種健康への意識づくりとなるセミナーを実施していました。
【リモートワーク開始後】
2020年4月の緊急事態宣言から、DeNAではリモートワークを推奨。リモートワーク初期のアンケートから出た課題は「運動不足」でした。そこで、部活動でおこなわれていたヨガ教室をオンライン化し共同開催することにしました。2020年4月に始まった週1回のオンラインヨガ教室は、2022年の8月には100回を超えました。また、オフィスにておこなっていた理学療法士による個別カウンセリングは、部署ごとのオンラインストレッチ教室へ変更。社員の運動機会確保に努めています。
社内の横の繋がりも活かし、スポーツ事業部の所属選手によるストレッチや、チーム専属の管理栄養士によるレシピ紹介などのコンテンツ作成もおこないました。また、オフィスに掲示していた健康へのきづきを促すポスターを、オンライン会議背景として作成し配布しました。
2021年に実施したアンケートでは、メンタル不調の課題に着目し、予防的なサポートの重要性から雑談をする息抜きも仕事のパフォーマンスアップに必要だと考え、臨床心理カウンセラーをオーナーにしたオンラインカフェを開催。社員が気軽にカウンセラーと触れ合える機会をつくりました。また、2021年秋には、オンライン対応の家庭用ゲーム機を用いたり、kencomアプリを使った「みんなの歩活」で歩数を競ったりするオンライン運動会「Fit Festa Online」を開催しました。また、睡眠や朝ごはんに着目し、旅行会社と一緒にオリジナルの健康的なホテルステイプランを開発し実施。運動やステイケーションをきっかけにしたコミュニケーションの活性化を狙いました。
【ハイブリッドな働き方へ】
2022年に入り、再び働き方にも変化が訪れます。リモートワークをとシェアオフィス利用によるハイブリッドな働き方へと変化。リモートワークの割合は9割に近い中、課題は「食生活」へ移行しています。また、健康診断結果から脂質異常リスク有症者の割合が高いことが判明。そこで、食生活への気付きとなるオンライン料理教室型のセミナーを開催。時代や働き方など変化していく課題を抽出し、最大限に引き出せるよう社員のワークパフォーマンスに向き合い続けています。
2021年には、設立当時から代表取締役会長とともにCHOを兼任していた南場智子から、長らく厚生労働省の医系技官として、生活習慣病対策、メンタルヘルス対策を推進した経験を持ち、現在CMOである三宅 邦明(みやけ くにあき)にバトンが渡されました。
ハイブリッドな働き方が大きく進んだ2022年には、CHO室の新たなミッション・ビジョンを「社員一人ひとりの『DeNA流ウェルビーイング』実現へ」と策定。「DeNA流ウェルビーイング」を、社員が身体的・精神的・社会的に満たされ、パフォーマンスが発揮できている状態のことと定義し、これまで以上に社内外のさまざまな専門家との連携を通じ、課題の把握・解決に真摯に向き合い、“攻め”の健康経営を目指していきます。
DeNA CHO室:https://csr.dena.com/cho-office/
“ウェルビーイング”に資する。DeNA「健康経営」の今までとこれから:https://fullswing.dena.com/archives/8885
※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです