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昨年の最下位から、再起をはかった2022シーズンの横浜DeNAベイスターズ。開幕3連敗からの驚異の追い上げをみせ、プロ野球史上3球団目、球団新記録となる本拠地での17連勝を記録しクライマックスシリーズ出場へとコマを進めました。残念ながら優勝へは一歩届かないまでも、ファンの皆さまに興奮を届け、野球の楽しさを再認識するきっかけとなりました。
そんな横浜DeNAベイスターズを率いて2年目の三浦大輔監督(以下、三浦)に、今シーズンを振り返っていただくと共に、来シーズンに向けてのメッセージもいただきました。
ーー2022シーズン、お疲れ様でした。監督にとって今シーズンはどんなシーズンでしたか?
三浦監督:悔しいシーズンでした。昨年は最下位で優勝にはほど遠く、目の前で胴上げをみるという悔しさがありましたが、今年はかすかながら優勝の希望がある中で、それが目の前で潰えてしまったという悔しさという違いはありますが……。
4ゲーム差まで詰め寄り、それがまた遠ざかってしまい、そして神宮で消えてしまった。反撃しきれなかった部分にチームとして課題を感じました。ただ近づけたことはまぎれもない事実なので、次は今感じている課題を乗り越えていけるよう秋季トレーニングから取り組んでいこうと思っています。(インタビュー:11月末日)
ーー2022年は「横浜反撃」というスローガンを掲げ1シーズン戦い抜きました。監督みずからスローガンを決めているとお聞きしましたが。
三浦監督:2021年に監督に就任して、全員で心を一つにして戦わなければならないという思いで掲げたのが昨年の「横浜一心」でした。選手、コーチ、スタッフも全員が一丸となってそのスローガンのもと戦い、全員が同じように悔しい思いをした。しかも横浜スタジアムにて目の前で相手の胴上げを見なくてはいけなかったわけです。これは来シーズン、やり返すしかない!というところで、「反撃」という言葉が浮かびました。「横浜一心」で一緒に戦った全員で、横浜で「反撃しよう!」という思いを自分の頭の中に描きながら、球団スタッフとも相談して、最終的にチームスローガンを決めました。
ーー選手からの評判はどうですか?
三浦監督:どうだろう?(笑) あんまり聞かないですけど、球団・チームもいたるところにそのスローガンを掲げてくれるので、選手たちも目から耳から意識することが増えるので、自然と同じ気持ちのもと戦おうという雰囲気になってきますよね。
ーーシーズン途中から「反撃」を体現したシーズンだったように思います。最初は難しい時期もあったように思います、いかがですか?
三浦監督:今年の開幕は勝てず3連敗。すぐ取り返すことはできましたが、なかなか乗っていけない時期があったのは確かですね。シーズン通してずっと好調ということに越したことはないですが、難しい時期においても選手たちは戦い続け、戦い続けながら強くなってくれました。交流戦が終わり、接戦が増える中、接戦を制したことで選手たちも自信をつけたんだろうということが伺えました。
ーー反撃のポイントになった試合や出来事というと
三浦監督:昨年のスローガンですが、試合に出ている選手、控えの選手、球団スタッフ、ファンの皆さまが「一心」となって戦えた結果だと思います。チームとしても勢いに乗れたのは夏場ですね。本拠地で17連勝という嬉しい結果もありました。反撃のポイントは一つだけではないですが、選手たちのがんばり、そしてファンの皆さまがつくってくださった球場の雰囲気がとても大きかったです。
また横浜F・マリノスとコラボした限定のユニフォームは、期間限定のはずでしたが験を担ぎ、シーズン終盤で再度着用いたしました。『YOKOHAMA STAR☆NIGHT』で着用した襟付き開襟シャツ型のユニフォームも斬新で話題になりました。これぞホームアドバンテージだなという雰囲気をつくってくれましたよね。満員の横浜スタジアムで戦える幸せを選手も感じてくれたんじゃないかと思います。
ーー南場オーナーからはどのような応援や反応がありましたか?
三浦監督:南場オーナーはまさに一人目のファン! いつも勇気づけられてました。短い言葉、それでいて力強く「応援してるよ!」と言われることでこちらもパワーを分けてもらったように感じていました。
ーー就任2年目となり、チームや球団、スタッフなどとの関係性やご自身の中で変わったことがあれば教えてください
三浦監督:去年はもがき苦しんでたシーズンでしたが、今シーズンは感じたこと、自分の考えを去年以上に伝えるようになりましたね。スタッフたちとのコミュニケーションの量に関しても、去年より格段に間違いなく増えてきています。
ーーでは最後に、来シーズンに向けての抱負やメッセージをお願いします。
三浦監督:現地のファンの皆さまやテレビなどで見てくれているファンの皆さまに、みんな楽しんで野球をしていることを伝えていきたいです。もちろん勝負の世界なので負ければ悔しいですよ。でも楽しく野球をやっていること、それが横浜DeNAベイスターズの魅力だと思うんです。それを見たファンの皆さんがもっとベイスターズを好きになっていただきたいですし、新しくファンになってくれる方が増えたら嬉しいです。
今年は優勝に少し近づいて、また引き離された悔しいシーズンでした。来シーズンは、そこの逆境から逆転し自分たちが優勝できるよう、いっそう心を一つに、強いものにして戦っていきます。
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