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新ミッション・ビジョン・バリュー(以下MVV)を視覚的にも伝えるため、コーポレートサイトの刷新や新入社員へ渡すWelcome Boxの作成など、新しい取り組みが行われています。その取り組みを介し、ビジュアルから視覚的にMVVが伝わるよう、デザイン面からもさまざまなアプローチが行われました。
その新MVVをどうビジュアルに落とし込んだのかなど、デザイン視点でのアプローチについてまとめました。
新MVVが刷新され、企業の価値をよりあげていく必要のあるタイミングで今回のようなデザイン面での刷新も必要だと考えました。「エンターテインメント」×「社会課題」というミッションに対し、どちらかに寄ることのないビジュアルで視覚的に伝えるにはどうするか、どうしたら見ていただくお客さまにワクワクしてもらえるのか……。そう考えたときに、「DeNAの新しさは、そのシナジーにある」という考えにたどり着きました。
そこで、カチッとしたフォントと手書き風のイラストという絶妙なバランスをデザインに落とし込んだのが、今回のさまざまなコーポレートブランディングにおけるデザインです。
DeNAではさまざまな領域、多くの事業を展開していることからなのか、何をしているのか伝わりづらいというジレンマを長い間抱えてきました。そこで、それを丁寧にひとつずつ伝える手段の一つとして、より事業について深堀した情報を紹介する「DeNAガイド」というコンテンツを新たに設け、コーポレートサイトのリニューアルを敢行しました。野球やゲームといった表に立つ領域だけではなく、それらを支えるモノづくりの理念や技術などを読み手にわかりやすく伝えることを念頭に行いました。今後もアップデートをしていきたいと思っています。
今回、イラストをメインに使ったことにも理由があります。イラストを用いることで、DeNAは完成への途中である「未完成」というイメージ、つまり完成させていない無骨さのような印象を、IT企業のイメージと真逆にあるだろう「手ざわり感」としてサイト上で表現したかったからです。また、イラストを用いることで、まだなしえていないゴールイメージをも具現化。私たちが目指す、まだ見ぬゴールをみなさまと共有できたのではないかと考えています。
コロナ禍の新入社員は、入社してもなかなか他のメンバーと交流する機会、自分の配属された部署以外で会社のことを知る機会が多くありません。そこで2022年度から、直接会えない中でも社員に会社のことを深く理解してもらう機会をつくるため、社内の多くの部門が連携しさまざまな取り組みを行っています。
取り組みのひとつとして、新入社員に渡されるWelcome Boxがあります。新しくDeNAの一員に加わる社員の皆さんに、会社への理解を深めてもらいたいという思いを形にしたウェルカムギフトです。
施策開始当初から、モノをプレゼントするだけでなく、そこから会社への理解を深めたり、自分らしいDeNAをかたちづくるといった体験を付随させるにはどうすればいいか議論が重ねられました。色々な事業を企画運営しているDeNAだからこそ表現したい、多様性のある楽しみ方をどうグッズに落とし込むか……。そのコンセプトを体現したのが、旅行用スーツケースに貼るシールです。このWelcome Box には各事業やサービスのシールが入っており、ノートやタンブラーなど同封のグッズに好きなように貼り、自分のDeNAグッズをつくることができます。
9割がリモートワークで働くDeNAでは、作業効率が上がるなどポジティブな面を多く見られています。その反面、顔を合わせて仕事をすることが減ったため、他の仲間たちがどんな仕事をしているのか、どんな風にがんばっているのか知る機会がなかなかつくれませんでした。そういった連携感の低下をくいとめるべく各オフィスの廊下や会議室等に、各事業や各サービスをモチーフにしたポスターを掲示。自分が働いている会社をよく知る機会をつくり出すことにしました。
スタイリッシュなクリエイティブにこだわり、各サービスや事業の色や特色が出つつも、DeNA横断的な統一感がでるようなクリエイティブに仕上げました。一人でオフィスに出社したときでも、他の仲間の熱量が伝わり、自分の熱量の糧になることを意識してつくったといいます。横浜や新潟の拠点にも掲示されており、自分の拠点以外でどんなことが行われているのかを意識できるいい機会になっているという声も。
新MVVで「一人ひとりに 想像を超えるDelightを」と掲げているように、私たちが世に放つデザインやクリエイティブも、想像の域を超えたものをつくっていきたいと考えています。「エンターテインメント」×「社会課題」という軸はブラさず、各事業やサービスにおける「DeNAらしさ」を、目的やシチュエーションを念頭に置くこと。また、見た人の感情が動くという体験がついてくることも意識しながら、表現していきたいとも考えています。しかし、それはデザインばかりが主張するという意味ではありません。技術とのバランス、TPOにおける優先度の選定など、多角的な目線でよりよいクオリティを目指していきます。
私たちはさまざまなデザインを通じ、会社の姿を伝えようと動き始めたばかりです。この積み重ねが、最終的に「DeNAはどういう会社なのか」みなさんに認知されることになっていくので、今あるクリエイティブのアップデートはもとより、今後も社内外のみなさまにDeNAをより知っていただくためにできることを、デザインをという切り口でより突き詰めていきたいと考えています。
※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです