loading
2013年に名門陸上チームの流れを受け継いで創設されたのが「DeNAランニングクラブ」です。元日の「ニューイヤー駅伝」で上位入賞、さらに所属選手が五輪でも活躍するなど、大きな躍進を遂げてきました。そして、2021年には「DeNAアスレティックスエリート」に名称を改め、トラック競技およびマラソンにおいて世界選手権などの国際大会で活躍するアスリートをサポートすると同時に、アスリートとともに陸上・ランニングを通して「人とまちを元気にする」ことを目標に掲げて活動を続けています。
「観る」スポーツが多い中、「する」スポーツの中でも年代や世代を問わず幅広く親しまれているランニングの特徴を最大限に活かしながら、“ひと”と“まち”が活気や賑わいに満たされる、つまりウェルビーイング実現へ向けても一端をも担いたいといいます。そこで今回は、そんな取り組みを加速させる「DeNAアスレティックスエリート」について紹介します。
現在、陸上競技中距離種目と呼ばれる1500mをメインに日本トップレベルの実力を持つ館澤 亨次(たてざわ りょうじ)選手が所属して活躍し、競技に愚直に向き合える環境の下、自身の最大の目標であるパリ五輪での活躍に向けひた走っています。
アスリートへのサポートについては、陸上競技・ランニングという競技の特徴をより汲んだサポート体制へと変更。これまで実業団選手として働きながら競技をおこなう選手が多かった中、最近ではプロランナーとして活躍・活動する選手もでてきています。そこで、選手個々の活動について、やりたいこと・やるべきことにストイックに向き合うために最適なサポートができるようにしたことが一つ。また、目指す大会や競技によって最適な練習スタイルが変わることにも着目し、選手それぞれが主体的に活動する中で目標にコミットできる体制へと移行してきました。
そういったアスリートへのサポートに加え、注目しているのがランニング人口増加に伴い、幅広い層の方がそれぞれのレベルや目的に合わせてランニングを楽しんでいることです。
陸上競技・ランニングは、間口の広いスポーツです。ランニング人口は1,000万人を超えているといわれていて、大会での目標達成に向けて精力的に取り組まれている方から、気分転換に楽しまれている方まで、世代や競技レベルを問わずそれぞれのやり方で楽しんでいます。その一方で、自身の目標達成や、より楽しく・より長くランニングを楽しむために何をしたらいいのかわからない、という声を聞くことが増えてきました。
トップアスリート自身やDeNAアスレティックスエリートが持つノウハウを用いることで、ランナーの目標達成や、これからランニングを始める方のサポートなど、個々人の目標設定に伴走しながら手助けができるのではないか、と考えました。
ランニングイベントなどに参加したアスリートの、研ぎ澄まされたランニング動作や力強さ・躍動感に目を輝かせ、驚きとともに弾けるような笑顔と真剣な眼差しをアスリートに向ける参加者を見かけます。多くの方々からのそうした素直な反応に触れることで、応援されていることを実感する、アスリートにとっても自身を鼓舞する貴重な機会になります。アスリートと一般ランナーの方々が交わり、笑顔や活力に満ちたあたたかい空間が生み出される。これこそが、DeNAアスレティックスエリートが届けたい「Delight」だと確信しました。
これまでアスリートと一般ランナーの方との接点は決して多くなかった中、両者が交流する機会を設け、一般ランナーの方々のサポートを行いたいという思いが形になったのが「DeNAランニングサロン」です。
DeNAランニングサロンは、マラソンで自己ベスト更新を目指す方やこれから初めてのマラソンにチャレンジされる方に向け、それぞれの課題解決・目標達成に伴走しながら多角的・継続的にサポートする試みです。2022年9月〜10月にかけての1.5ヶ月の間に計7回実施し、70名強が参加。「参加者同士の交流や、プログラムの開催場所である横浜のロケーションも楽しんでいただきたい」という思いから、ランニングを「楽しむ」ための仕掛けが用意されました。
横浜スタジアムの隣に位置する「 THE BAYS 」をランニングステーションとして提供し、目標達成に向け「運動・栄養・回復」という3つのポイントから継続的にアプローチするプログラムをおこないました。練習には、DeNAアスレティックスエリートから瀬古 利彦アドバイザーや館澤選手も参加。練習後の懇親会では瀬古アドバイザーや館澤選手と話しながらその日の練習を振り返ったり、参加者同士の交流も盛んにおこなわれました。
参加者からは「ランニングって苦しいことにひたすら耐えるイメージしかなかったですが、今回のプログラムを通じて気軽に楽しめることがわかった」という感想や、「運営スタッフの手厚いサポートの中、参加者同士が交流し合いながら取り組めたのが楽しかった」という嬉しい声も。
最初はぎこちないコミュニケーションだった参加者のみなさんも、同じ練習をしていくうちに自然と打ち解けていき、最後はチームのような一体感が生まれていたのが印象的でした。その一体感が高まることと比例して、みなさんの熱量も上がっていく。そういうシーンが見られたことはスタッフにとっても大きな励みとなったといいます。
DeNAランニングサロンを通し、再認識したのが、横浜というまちが非常にランニングに適したまちだということです。ランニングスポットというと皇居の印象が強いかもしれませんが、横浜も負けてはいません。
山下公園から大桟橋、赤レンガ倉庫、臨港パークまでを繋ぐランニングコースをはじめ、組み合わせ次第で多彩なコースを走ることができます。また、海沿いなので起伏もほとんどなく、観光スポットを横目にみながら海風を浴びつつ気持ちよく走れるという利点もある、非常にまれなスポットです。その横浜の魅力がたっぷりつまったスポットをロケーションとして選択できたことは、プログラムに多彩さと特徴を与えてくれました。
DeNAランニングサロンを通じてご興味をお持ちいただいた企業や団体さまからお問い合わせをいただくことも増えており、それぞれのご要望に応じてカスタマイズしたランニングイベントなどを実施することもあります。ある企業さまでは、「お客さまとのエンゲージメントを高めたい」「特別な体験をお届けしたい」といった想いをお聞きし、瀬古アドバイザーによる直接指導や特別ギフトをはじめ、クライアントさまのブランドの世界観を表現する雰囲気づくりなどをおこないました。また、参加者同士での交流の場もつくるなど、ここでも「楽しむ」ことを忘れない設計としました。
リモートワークにおける運動やコミュニケーションの不足という社会課題を背景に、社内ランニングイベントも開催。「エンタメ×社会課題」をテーマにするDeNAらしい取り組みとなるとともに、「×ランニング」の要素を入れることで、楽しみながら健康になれる・コミュニケーションが活性化される、という手応えも感じることができました。
2022年の横浜スタジアムを起点としておこなわれた大規模イルミネーションイベント「ボールパークファンタジア」開催時には、サステナビリティの取り組みとして、ランニングとゴミ拾いを掛け合わせたスポーツ「プロギング」を実施しました。
横浜スタジアムを起点に、グループに分かれて横浜のまちを走りながらゴミを拾い集める取り組みで、最終的に各グループで集めたゴミの重さはなんと10kg以上に。ランニングは、ともすると単一的な動きになりますが、ゴミを拾うためにしゃがんだりすることでエクササイズ的にもいいアクセントになったという声も聞かれるなど、参加者の充実感あふれる表情が見られました。また、体にもよく気持ちの面でもポジティブな影響が出て、まちにもいいことをしている、まさに全方向に「いいこと」をしているハッピーなイベントになりました。
ゴミ拾い、ランニングのそれぞれに魅力はありますが、どちらかだけをおこなうのではなく、異なる二つの要素を掛け合わせて実施することによって、競技の魅力が増すという側面があることを如実に感じることができる結果となりました。
DeNAアスレティックスエリートでは、五輪や世界陸上などの世界大会で活躍が期待されるようなアスリートのサポートをしています。また、アスリートの持っている力、パフォーマンスはまわりを笑顔にしたり、活力に溢れるあたたかい空間を生み出したりするパワーがあると考えています。それをたくさんの人に感じてもらえる瞬間をつくっていく。それこそが私たちが届けたいDelightです。そのような瞬間がまちに増えることは、まち全体がDelightに満ち溢れることでヘルシーでウェルビーイングな“まちづくり”へとつながっていくと考えます。
そこには、横浜というロケーションもはずせません。私たちが、横浜の新しい魅力に気づけたように、「走って楽しいまち」としても認識されるようなメッセージを今まで以上に発信して、広めていきたいとも思っています。
DeNAアスレティックスエリート
https://athletics.dena.com/
DeNA SPORTS GROUP
https://sports.dena.com/
※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです