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2024年2月。オンライン配信のみの4年間を経て、リアル会場でのカンファレンスとオンライン配信のハイブリッド形式で、エンジニア向け技術カンファレンス「DeNA TechCon 2024 -POLYPHONY–(ポリフォニー)」が開催されました。招待制としたリアルでの参加人数は280人。オンライン配信ではユニーク視聴者数は約700にも迫る数だったといいます。
登壇者と直接やりとりができるなど対面ならではの“熱”を感じるオフライン会場と開催場所に関わらず視聴いただけるオンライン配信。初のハイブリッド開催となった今回のDeNA TechCon 2024を振り返ります。
5年ぶりにリアル会場でも開催した今回のDeNA TechConは、ハイブリッド開催、そしてDeNA社員からの招待制にしました。
招待制にした理由の一つは、社員みずから友人を誘うことで、登壇内容と参加者のマッチ度をより高く保てると考えたためです。また、招待した人がきちんと来場してくれたのか確認できたり、招待した側とされた側のコミュニケーションもきちんととれたりするようにしたいという思いもありました。
しかし、「エンジニア向けのカンファレンスの受付の体験は実はとても大事なんです。入場の体験がスムーズじゃないとカンファレンス自体の期待感が下がってしまうことがあるんです」と、運営チームが言うように、効率的な受付が求められました。
そこで運営チームに参加していたインターン生が名乗りを上げ、受付システムを自ら構築。時間は短縮しつつ、来場者がきたら招待した社員に通知がいきコミュニケーションをうみやすくする受付システムをつくり上げました。当日はその受付システムを使用した結果、大きなトラブルもなく順調に対応が可能になりました。
DeNAが多角的に展開する事業について、「技術」切り口でみなさんに知ってもらいたいという思いから、それぞれ独立した音が調和のある旋律を奏でる多音音楽という意味でもある「POLYPHONY」をテーマに掲げました。
エンタメ領域からメディカルの分野まで、登壇者は全部で24人。今回の特徴的だったのは、「8年間運用が続く kencom アプリ開発プロセスの改善に新卒が挑む」や「DeNA 2年目社員と考えよう!未来を拓くエンジニア像の模索」など、例年以上に若手の登壇が目立ったことです。
リアル会場では、登壇者に参加者が直接質問できる「Ask The Speaker」コーナーの設置。登壇者と参加者が、登壇内容についてより深く議論できる場として賑わっていました。オンラインからも Ask The Speakerに参加できるよう「Discord」を利用し、各セッションが終わったら瞬時に聞けるようにしました。
セッション満足度については、「Discord」でリアクションスタンプを用意し、オフラインでの参加者も、「Discord」で気軽にセッションへの反応を送りやすくしました。また、「Discord」での設問を体系的に設計。答えやすい設問にするなど回答する側の負担を減らした結果回答率が去年より上がり、内容についてもしっかりとしたフィードバックがとれるようになりました。運営チームの後日談によると「そこでの内容をまとめ、登壇者へフィードバックしたことも大変喜ばれました。」とのことでした。
ハイブリッド開催の課題としてあった、リアル会場とオンライン配信との「テンションの違い」をこのような細かい運用で回避。アンケートからも「リアル会場との壁を感じなかった」「オフラインの臨場感がわかって良かった」といった声が多くでたのが印象的でした。
新しい取り組みはDeNAがおこなっている事業、サービスのブースを設置し、来場者に直に触れていただける機会をつくったことです。リアルタイム音声変換やVRの体験、「IRIAM」、NFT検定やNFTを用いたカードゲームなど、6つのブースが出展。
登壇の時間を少し短かくした分、各ブースを回れる時間が増えたようで、想像以上の賑わいを見せていました。参加者からも「行ってみたらすごい楽しかった」という声が多く、当日も賑わいが人を呼び、結果として賑わったのではないか、と考えています。
また、出展者からの評判も上々でした。出展を通し、事業やサービスの社内理解も深った結果、新しい技術交換機会が見つかったという声もありました。
今回のカンファレンスは、5年ぶりのリアル会場だったのでキービジュアルも華やかさを意識したり、お菓子を用意したりなど楽しめる仕掛けをたくさんつくりました。
来場者が自由に書き込めるボードは、実施するかどうか意見が割れたところではあったのですが、結果としてやってよかった一つです。書き込みことで参加しているという実感がわくとともに、それをSNSでシェアしたくなる。シェアすることで告知にもなるというように、全方位にプラスになる結果となるなど、手づくり感のある「文化祭」のような雰囲気が、参加のしやすさや親しみやすさに繋がりました。
今回のような、ハイブリッド開催が叶ったのはDeNA全体のチーム力があったからだといえます。例えば、オンライン配信ではコロナ禍からタッグを組んでいる、eスポーツなどの配信を手がけるイベントサービス部が活躍。また、今回の会場となった渋谷ストリームホールは縦に長く、全館3フロアを使うことになりました。どのフロアでもWi-Fiがきちんと繋がるよう、IT基盤部が下見から設計までを請け負い、自発的に機材の貸出を取り付けるなどの会場設営部分を担いました。
このように、DeNAらしく部署を超え、連携したことで多くの方に参加いただけるイベントを開催することができ、一番の目的であるDeNA のエンジニアが業務で得た知見を発信することで社会の技術向上に寄与できたと考えています。今後も、DeNAの技術力、モノづくりをさまざまな人に伝え、技術的側面から事業を知っていただく機会をつくってまいります。
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