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株式会社ディー・エヌ・エー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:岡村信悟、以下DeNA)は、世界最大級のAIコンペティション「Kaggle(カグル)※1」にて開催されたゲームAIの国際コンペティション「Hungry Geese」(https://www.kaggle.com/c/hungry-geese)において、弊社所属の田中一樹とquantum社の大渡勝己(DeNAでも強化学習の研究開発に従事)のチームHandyRLが875チーム(計1,039名)参加中1位を獲得し優勝したことをお知らせします。メダル授与対象のコンペティションとしてKaggle社内ランク制度※2開始以来初の快挙になります。
本コンペティションでは、「Hungry Geese」というゲームをプレイするAIを開発し他チームのAIと強さを競いました。「Hungry Geese」は、古典的なコンピュータゲームであるヘビゲームを4人プレイヤーに拡張した対戦ゲームです。このゲームは相手のヘビを追い詰めるだけではなく時には協力が必要であることや相手のヘビを対戦中に分析し戦略変更するといった多人数ゲームならではの課題があります。本取り組みを通じて多人数ゲームにおけるAI技術の発展が期待されます。
チームHandyRLはDeNAがOSSとして公開している並列強化学習ライブラリ 「HandyRL」(https://github.com/DeNA/HandyRL)を用いて、近年発展した強化学習技術と、既存のゲームAI技術とを組み合わせたAI開発を行いました。また、国際コミュニティにおける強化学習人材の増加と育成に貢献すべく、「Hungry Geese」に対応した機能をHandyRLライブラリ中に実装、コミュニティに公開し、多くの参加者がHandyRLを通じて強化学習に触れるきっかけを作りました。さらに、本コンペティションに関する講演等も行いました。
https://www.kaggle.com/c/hungry-geese/discussion/263279
本コンペティション以外にも、DeNAのAIスペシャリストは数多くのコンペティションに参加して、日頃から実践経験を積み、幅広い技術の引き出しを習得しています。今後も、その経験を活かして、機械学習や強化学習技術などを用いたAI研究開発や実ビジネスへの応用にチャレンジし続けます。
DeNAのデータサイエンティストチームは、機械学習コンペティションのトッププレイヤーで構成されています。業務の一環としてKaggle等のデータ分析のコンペティションに参加することを奨励しているため(業務時間にKaggle参加を認める制度「Kaggle社内ランク制度※2」も)、幅広い応用事例を日常的に収集しています。コンペティション参加等で鍛えた幅広い引きだしと素早い実装力を活かし、AI技術の事業応用をスピーディーに実践するチームとして、さまざまなプロジェクトで活躍しています。
【DeNA×AIサイト】
https://dena.ai/
DeNAのAIの強みを紐解くコンテンツやデータサイエンティスト/Kagglerによる企業のDX推進の最新事例などを掲載
※1 「Kaggle」とは:主催者がデータと課題を提供し、参加者は3ヶ月程度の期間内で最も性能の高いAIを作ることを競い合うコンペティションがあり、その最大のプラットフォームが「Kaggle」です。「Kaggle」では、企業や研究機関から提供された課題を解くべく、世界中から数千人が参加し、日常的に腕を競い合っています。実績をあげた参加者には賞金のほか「Grandmaster」「Master」などの称号が与えられます。現在、DeNAには「Grandmaster」「Master」の称号を持つKagglerが約20名在籍しており、世界的なKagglerが多数在籍する世界有数のAIチームです。
※2 Kaggle社内ランク制度:業務時間を使ったKaggleへの参加を認める制度。どの程度の業務時間をKaggle参加に利用して良いかはKaggleでの成績を元に決定。https://dena.com/jp/article/3587