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株式会社ディー・エヌ・エー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:岡村信悟、以下DeNA)は、推薦システム分野で世界的権威のある学会「18th ACM Conference on Recommender Systems(RecSys)」の併設コンペティション「RecSys Challenge 2024」で、データサイエンティストのチーム(藤川 和樹、村上 直輝、菅原 悠樹)が優勝したことをお知らせします。
DeNAは確立されたAI技術だけでなく世界最先端のAI技術を保有することで、多様な事業成長において様々な選択肢を踏まえた適切なAI活用を実現しています。特に、Kaggle※1をはじめとしたコンペティションでの成果はその証明になるだけでなく、開発プロセスの中で得られるノウハウやAIエンジニアのコミュニティとの協調によって生み出される新たな発見の獲得が実務での性能改善に大きな貢献をしています。このような理由から、DeNAではプロダクトや課題に応じた技術イノベーションの強化に向けて、コンペティション参加を推進しています。実際に、DeNAの全社横断でのAI活用においてコンペティションのトップランカーがコア機能の開発で中心的な役割を担っています。
DeNA×AIサイト:https://dena.ai/
DeNAのAIの強みを紐解くコンテンツやデータサイエンティスト/KagglerによるAI活用事例などを掲載
RecSysは推薦システム分野におけるトップカンファレンスとして位置付けられており、RecSys Challengeは2010年から始まって15回目の開催となります。今回のコンペティションは、デンマークのニュースサイト「Ekstra Bladet」における約200万人の匿名化ランダムユーザーのデータセット(期間:6週間分)を用いて、ニュース推薦の精度を競いました。コンペティション参加者はユーザーの行動履歴を基に記事のクリック予測を行い、実際の閲覧記事との一致度によってスコアが算出されます。これらの取り組みは、ユーザにどの記事をレコメンドすればよいかに役立たせることができます。
DeNAのチームは、Transformer、LightGBM、CatBoostなどの機械学習モデルを組み合わせて最終的な予測を行いました。特にニュース記事という、“鮮度“の影響が大きいコンテンツに対して、適切なデータ処理やユーザログの分析に基づいて精度改善などを行ったことにより、約200チーム、500人以上が参加した今回のコンペティションで優勝を果たすことができました。また、今回のコンペティションでの取り組みはRecSys Challenge Workshopにて発表予定です。
今回のコンペティションのお題となったレコメンド技術は、当社が提供している、LIVEコミュニケーションアプリ「Pococha」やスマートフォンゲームの「逆転オセロニア」などでも使われている技術のため、データサイエンティストのチームはコンペティション参加等で鍛えた幅広い引きだしと素早い実装力を提供サービスに活かすことが可能です。
※1 「Kaggle」とは:主催者がデータと課題を提供し、参加者は3ヶ月程度の期間内で最も性能の高いAIを作ることを競い合うコンペティションがあり、その最大のプラットフォームが「Kaggle」です。「Kaggle」では、企業や研究機関から提供された課題を解くべく、世界中から数千人が参加し、日常的に腕を競い合っています。実績をあげた参加者には賞金のほか「Grandmaster」「Master」などの称号が与えられます。現在、DeNAには「Grandmaster」「Master」の称号を持つKagglerが13名在籍しており、世界的なKagglerが多数在籍する世界有数のAIチームです。
【参考】
Kaggle社内ランク制度:業務時間を使ったKaggleなどのコンペティションへの参加を認める制度。どの程度の業務時間をKaggle参加に利用して良いかはKaggleでの成績を元に決定。https://dena.com/jp/article/3587。