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株式会社ディー・エヌ・エー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:南場 智子、以下DeNA)のグループでヘルスケア事業を展開するDeSCヘルスケア株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:瀬川 翔、以下DeSCヘルスケア)は、自社が提供するデータベースを用いた研究の成果を、2026年10月29日(木)~31日(土)に開催された第85回日本公衆衛生学会総会で発表しました。本研究では、DeSCヘルスケアが提供する匿名化された健診・診療報酬データ(以下、レセプトデータ)(※1)をもとに、2022年10月に導入された後期高齢者の窓口負担2割化が外来受診に与えた影響を、疾患別に分析しました。
■負担増への反応は疾患によって異なるのか
後期高齢者の医療費窓口負担は、これまで原則1割、現役並み所得者は3割の2区分でした。2022年10月からは、一定以上の所得がある人に新たに2割負担が導入されました。自己負担の増加により、受診が減少することは国内外の研究で知られています。一方で、受診時期を患者本人が調整容易な疾患と、継続的な受診が必要な疾患とで、受診の変化の仕方がどう違うかは十分に分かっていませんでした。
■待機的疾患と慢性疾患で受診が減少
本研究では、DeSCヘルスケアが提供するデータベースから、76歳以上の後期高齢者約136万人を対象としました。窓口負担が2割に引き上げられた人と、1割のまま据え置かれた中で所得の区分が近い人とで、受診の変化を比べました(差の差分析※2)。その結果、2割化により外来受診日数は減少し、改定直前には駆け込み受診がみられました。疾患別では、白内障やう蝕(むし歯)といった受診時期の調整が容易な疾患と、高血圧などの慢性疾患で受診の減少がみられました。一方、骨折や認知症では明らかな変化はみられませんでした。なお、本研究は受診日数の変化を分析したもので、健康状態への影響は評価していません。
本研究は、後期高齢者約136万人について、制度改定の前後で同じ人の受診の推移を疾患ごとに追跡できたため、駆け込み受診や疾患による違いも捉えられました。また、レセプトに記録された自己負担割合を所得区分の目安として用いることで、通常は把握しにくい所得の違いを踏まえた比較を可能にしました。
※1 本研究で使用したデータは、各保険者様との個別の契約締結に基づき許諾を得て作成した匿名加工情報をもとにしたものです。当該データは、各種法令・ガイドラインを遵守し、利用目的の範囲内で活用しています。
※2 差の差分析:制度の対象となった集団と対象外の集団について、制度の前後での変化を比べることで、制度の影響を推定する手法。
今後もDeSCヘルスケアは、健康・医療分野におけるリアルワールドデータを活用した研究を支援し、エビデンス創出とその保険者や生活者への還元を行っていくことで生活者の健康寿命の延伸と医療費適正化の課題解決に貢献してまいります。
■発表概要